“Google純正”ってことで注目を集めているスマートフォン「Pixel 3」と「Pixel 3 XL」。3代目にしていよいよ日本上陸ってこととか、日本独自の「おサイフケータイ」を搭載したとか(※)、日本ではNTTドコモやソフトバンクも扱うってことで話題になった。
※編集者注:日本向けモデルは、おサイフケータイに対応した代わりに「eSIM」に対応していない
両名、一見すると搭載しているカメラも普通……なのだが、いざ使ってみるとGoogleらしく、裏ですごくいろいろなことをしていて、ユーザーは細かい事気にしなくても良きに計らってくれる。そこが面白い。
アウトカメラはシングルレンズだけれど、背景はきれいにボケるし、2倍ズームは結構キレイだし、さりげなくインカメラはデュアルレンズになっているし。
今回は、Pixel 3 XLを使って、その辺の面白さを中心にチェックしていこう。
Pixel3 XLのアウトカメラはシングル構成。スマホカメラの主流となった感もある1200万画素のデュアルピクセルセンサーを搭載している。
公式サイトの仕様を見ると「視野:DFoV:76°」という見慣れない表記がある。
DFoVは「Display Field of View」の略で、「表示視野角(画角)」という意味。つまり「DFoV:76°」とは「表示視野角が76度」ってこと。35mmフィルムに換算すると、約27.5mm相当の画角になる。
アウトカメラのレンズの明るさはF1.8。スペック的な意味では普通だ。光学式手ブレ補正にも対応していて、けっこう強力。
さて、サクサクと作例を取り進めつつ、適宜「iPhone XS」と比較しながら撮れ具合をチェック。比較対象がiPhone XSなのは、わたしが持っていることに加えて、比較の基準として一番ポピュラーなスマホの最新作だから。
まず、いつものガスタンクをiPhone XSで撮り比べ。どちらもHDR(高ダイナミックレンジ)撮影はオンにしている(Pixel 3 XLは「HDR+」、iPhone XSは「スマートHDR」)。
撮影画面はとてもシンプルで、「セルフタイマー」「HDR+(※)」「モーション」「ホワイトバランス」「フラッシュの」5つにすぐアクセスできる。
※編集者注:HDR+はデフォルトで“常にオン”で、設定スイッチも表示されません。設定スイッチを表示するように設定変更すると「オフ」「オン」「拡張(HDR効果をさらに強くするモード)」の切り替えができます
では、「スマートHDR」が有効なiPhone XSで撮ったガスタンクと一緒にご覧ください。
両者で色味がちょっと違うけれど、これはもう好みの問題。
違いが目立つのは、暗部の処理。iPhone XSのスマートHDRの方がちょっとシャドウ部を持ち上げていて、階調はやわらかな感じ。Pixel 3 XLの方はキリっとしている。
さらに両者で「2倍ズーム」をかけて撮影してみる。
ここがポイント。Pixel 3 XLは画面をダブルタップすると2倍ズームがかかるのだけど、カメラはシングル構成。つまりデジタルズームなのだが、「超解像ズーム」でかなりクオリティが高いのだ。
デジタルズームな分、等倍で見るとディテールが少しもやっとしているが、ちゃんと細かいところまで写っていて、よく見比べないと分からないレベル。これはめちゃ実用的。操作も簡単だしね。
大きく撮りたいときは「撮りたい部分をダブルタップ」である。画面にズームバーが表示されたらそれを指で動かして、ズームの具合を微調整しよう。
次はHDR+のチェック。「逆光の三重の塔」という、カメラが苦手とする非常にハイコントラストなシチュエーションで撮ってみた。
まずはHDR+を「オフ」にしたものと「オフ」にしたものを見比べてほしい。
特にシャドウ部が明らかに違うので、オンのまま使うべし。
ついでに、iPhone XSのスマートHDRで撮ったものも見てみよう。
仕上がりが微妙に違うのが面白いですな。
iPhone XSの方がシャドウ部を全体に持ち上げててHDRっぽい。Pixel 3 XLは中間調を中心に持ち上げていて、リアルな感じ。
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