2018年12月、立て続けにパンチホールディスプレイを搭載したスマートフォンが3機種登場しました。画面上部に切り欠きのある「ノッチ」デザインではなく、画面の左上のカメラ部分に小穴、すなわち「パンチホール」を開けているのです。
Samsung、Huawei、HuaweiサブブランドのHonorから立て続けに登場したパンチホールディスプレイのスマートフォンのうち、Honorの「V20」は背面デザインにもこだわった意欲的な製品です。Kirin 980というHuawei最上位のプロセッサを搭載しているのもポイントの高いところ。ディスプレイサイズは6.4型と大きく、ノッチのないフロントデザインはすっきりしています。
パンチホールディスプレイは慣れるまではちょっと黒い穴の存在が気になるかもしれません。しかしノッチと違い、カメラの周りの部分は全てが表示領域です。そのため、ディスプレイの非表示エリアを最小限に抑えることができます。
3.5mmヘッドフォン端子や赤外線内蔵など、意外とレガシーな製品でもあります。Honorの購入層はHuaweiの「P」「Mate」「nova」とは異なり、より若い世代です。赤外線は案外家電のコントロールなどに使われているのかもしれません。
さてV20の特徴はパンチホールとスペックだけではありません。背面デザインは2019年の新しい年にふさわしい、新しい試みを取り入れているのです。モデル名の「V」を意匠に取り入れたアグレッシブなデザインは背面を見ただけで「欲しい!」と思わせてくれそうです。
V20のカラバリはSea Blue、Phantom Blue、Red, Magic、Night Blackの4色。このうちブルー系の2色は光沢感あふれる背面にVのラインが光ります。光の当て具合によりVのラインがたくさん浮かび上がるなど、まるで海のうねりの「波」のような印象を与えてくれるのです。
そしてNight Blackは一見するとVラインがさりげなく見えるだけですが、角度を変えてみると鮮やかな色でくっきりと「V」が浮かび上がります。高級モデルのような印象ですね。筆者は背面の写真を撮りながら、この色が見えたときに背中がゾクゾクとしてしまったほどです。
グラデーションをかけた背面色の仕上げは2018年の中国メーカースマートフォンの一大トレンドでした。Honor V20はそれらとは一線を画した、全く新しいデザインを採用しているのです。世界で最初に登場したパンチホールディスプレイ採用端末にふさわしい仕上げともいえますね。ぜひ日本にもV20を投入してほしいものです。
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