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楽天モバイルが契約事務手数料とMNP転出手数料を撤廃 「eKYC」による本人確認による契約も可能に

» 2020年11月04日 12時30分 公開
[井上翔ITmedia]

 楽天モバイルは11月4日から、新規契約時にかかる契約事務手数料(税別3000円)とMNP転出手数料(同)を撤廃した。また、同社は11月9日から順次、新規契約手続き時にスマートフォンを使った「eKYC(電子的方法による本人確認)」を導入する。

三木谷会長 契約事務手数料とMNP転出手数料の撤廃を宣言する楽天モバイルの三木谷浩史会長(楽天社長)
eKYC eKYCによる契約手順の導入も発表

手数料の撤廃

 契約事務手数料とMNP転出手数料の撤廃は、自社の「完全仮想化クラウドネイティブモバイルネットワーク」によるコスト削減効果によるものであるという。これにより、同社における契約に関する手数料は基本的に全て無料となる。

理由 ネットワークのコスト削減によって……
結果 各種手数料を原則撤廃できた

eKYCによる新規契約

 eKYCを使った新規契約手続きは、「my 楽天モバイル」アプリを使って行う。既に配信中のAndroid版では、アプリのアップデートを適用すれば11月9日から利用できる。iOS(iPhone)版アプリについては、当初からeKYCに対応したものを11月30日から配信する予定だ。eKYCの導入には、NEC(日本電気)が開発したサービス「Digital KYC」を活用する。

eKYC 新規契約時にeKYCによる本人確認を導入

 アプリ上で本人の顔と運転免許証を撮影した後、オペレーターによる確認を経て、新規契約手続きが完了する仕組みとなっている。物理的なSIMカードの発行を伴わない「eSIM」での契約であれば「即時開通」を実現できるという。

 ただし、オペレーターによる確認が入るため、契約手続きが集中した際に遅延が発生する恐れはゼロではない。この点について、楽天モバイルは十分な人数のオペレーターを確保することで、待たせないようにするとしている。

eSIMなら即時 eKYCによる本人確認とeSIM対応端末を組み合わせれば、新規契約後の「即時開通」も容易だという

eSIM対応端末も拡充

 楽天モバイルでは、eSIM対応端末として自社で「Rakuten Mini」と「Rakuten BIG」を投入し、12月上旬には「Rakuten Hand」も発売する予定だ。ただし、これらはeSIM“専用”であり、同社が推進する「スマホをいつでも自由に乗り換えられる時代」を迎えるには少し力が足りないようにも思える。

 そんな声が出ることを意識したのか、同社は従来のSIMカードも利用できるeSIM対応スマートフォンのラインアップを拡充する。11月中旬にはシャープ製の「AQUOS sense4 lite」を、12月上旬にはOPPO(オウガ)製の「OPPO A73」を、eSIMと従来SIMとの「デュアルSIM」端末としてそれぞれ発売する予定だ。AQUOS sense4 liteは、楽天モバイル限定モデルだという。

2機種 今後、シャープとOPPO(オウガ)のeSIM対応スマホを投入する予定

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