今回のデモは「従来のAMD最強マシン」vs「これからのAMD最強マシン」という構図で、Athlon 64 FX-62搭載機と同64 FX-74を2基搭載した“4×4”マシンとの性能比較がメイン。マシンの構成は以下のとおり。
Athlon 64 FX-74搭載マシン | Athlon 64 FX-62搭載マシン | |
CPU | Athlon 64 FX-74 ×2 | Athlon 64 FX-62 |
メモリ | DDR2 800MHz 4Gバイト | DDR2 800MHz 1Gバイト |
GPU | GeForce 7900 GS(256Mバイト) ×4 | GeForce 7950 GT(512Mバイト) ×2 |
マザーボード | ASUSTeK「L1N64-SLI WS」(nForce 680a SLI搭載) | ASUSTeK「M2N32-SLI Deluxe」(nForce 590SLI搭載) |
電源 | 定格1000ワット | 定格500ワット |
OS | 32bit版Windows XP Professional | 32bit版Windows XP Professional |
最初のデモは、3DCGソフト「Shade 8」を使ったレンダリング処理のスピード測定。同ソフトはマルチコアに対応しており、すべてのコアを使ってレンダリングできる。イベント2回目の結果は、Athlon 64 FX-74搭載マシンが11秒で、Athlon 64 FX-62搭載マシンが23秒。Quad-FX環境では、従来の2倍以上の速度で処理できることを証明した。
次に、RAWデータ現像ソフト「Developer studio 4.0」で10枚のRAWデータをJPEG形式にロー現像する時間を比較。同時にFINAL FANTASY IXベンチを起動させることで、大きな負荷がかかった状態での処理性能を測る。結果は、Athlon 64 FX-74搭載マシンが56秒で、Athlon 64 FX-62搭載マシンが1分51秒。ここでも2倍以上の処理速度を見せつけた。
最後は、「マルチタスクを超える“メガタスク”環境を体験する」(佐藤氏)デモを行った。Windows Media Playerでハイビジョン映像を再生しつつ、「A列車で行こう 7」のベンチマークプログラムを起動。さらに、Excelベンチとビデオエンコーディングを併行してスタートさせ、各アプリケーションの挙動をチェックした。Athlon 64 FX-62搭載マシンはハイビジョン映像やA列車で行こうの3D描画のガタつきが目立ったが、Athlon 64 FX-74搭載マシンは単一動作と変わらない滑らかな映像を表示し続けていた。この結果に観客からは「これは、すごい……」とため息が漏れた。
なお、Quad-FXプラットフォームはバラ売りされないという噂がアキバで広がっているが、佐藤氏は条件付きでこれを肯定した。「2007年1月に5社から同プラットフォームに準拠したマシンが販売されます。いきなり単品発売する予定はありません。その後の展開に期待してください」と、追って単品販売する可能性を匂わせていた。
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