ストレージ関連は、全体的に緩やかな値下がりが進んでおり、コストパフォーマンスのバランスからトレンドの変化も見られた。HDDに関しては8月初旬現在も1Tバイトモデルが主流で、通常売価は8000円前後からとなっている。キャンペーンの目玉として6000円前後の値が付けられることもあるが、「現在の流通量からいって、すでに底値でしょう。1.5Tバイトや2Tバイトモデルの生産量が増えない限り、これ以上大幅な下落はないと思います」(ツートップ秋葉原本店)と言われている。その1.5TバイトHDDは、同クラスで最も安価なサムスン製「HD154UI」を1万円以下で販売するショップもあり、「ラインアップが増えて供給量が安定すれば、すぐに主流になる可能性があります」(T-ZONE.PC DIY SHOP)という状況だ。一方、2TバイトHDDは2万円台後半で安定しており、容量比の価格は1.5Tバイト以下のモデルと差が開いている。
SSDでは、インテルのMLCシリーズ「X25-M」の値下がりが目立った。80Gバイトの「X25-M SSDSA2MH080G1C5」は6月以降に急速に値が下がり、7月末時点で2万5000円前後に、160Gバイトの「X25-M SSDSA2MH160G1C5」も4万円台後半まで落ちてきている。
その背景について、クレバリー1号店は「製造プロセス34ナノメートルの新モデルを投入するタイミングでインテルが価格改定を行いました。その動きを見越して、いくつかのショップが事前に値を下げたために現在のような値動きになったのだと思います」と話していた。
その新しい80Gバイトモデル「X25-M SSDSA2MH080G2C1」と160Gバイトモデル「X25-M SSDSA2MH160G2C1」は、7月後半に2万6000円前後と5万円前後で登場したが、まもなく不具合が発見されたため、8月初旬現在、各ショップは販売を見合わせている。
この不具合はBIOSでのHDDパスワードに関するもので、追って公開されるファームウェアにアップデートすることで解消できる。また、製造プロセス50ナノメートルの旧モデルでは発生しない。パソコンショップ・アークは「ファームウェアを改良したモデルが8月末には登場するようです。まあ、旧モデルが好調に売れているので、ウチとしてはあまり影響がありませんね」と話していた。
BDドライブの低価格化も順調に進んでおり、7月末時点で「読み込み専用タイプが1万円前後で買えるので、そちらが主流となっています。書き込みにこだわる人についてもBD-R 8倍速書き込み対応のハイエンドクラスが3万円前後になっているので、数年前に比べるとかなり導入しやすくなっています」(TSUKUMO eX.)とのことだ。
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