将来の「ヒットの種」がたくさんまかれた7月のアキバ5分で分かった気になる、7月のアキバ事情(2/4 ページ)

» 2009年08月07日 11時14分 公開
[古田雄介,ITmedia]

「Windows 7前後には一部のPCパーツに大きな変化がありそうです」

ベルサール秋葉原で開催されたIntel in Akiba 2009 Summer。P55マザーが複数展示されていた

 7月は、9〜10月の登場がウワサされるさまざまなパーツのお披露目も行われていた。なかでも目立っていたのは、7月11〜12日に開かれたインテルのユーザーイベント「Intel in Akiba 2009 Summer」だ。7月10日にオープンしたばかりのイベントスペース「ベルサール秋葉原」に、秋ごろの登場が予想されているIntel P55 Expressチップセット搭載のマザーボードが複数展示されていた。

 P55マザーはミドルレンジ向けのCPUソケット、LGA1156を採用しており、同時期の登場が予想される新CPU「Core i5」が搭載できる。協賛のMSIは「発売時期は公開できませんが、Windows 7の前に出せたらいいなと考えています。生産は順調なので、いざ発売となったら割と潤沢に出回るのではと思います」と語っていた。

 Windows 7の国内発売は10月22日とアナウンスされている。その前後に登場するもう1つの注目株がUSB 3.0だ。7月24〜26日にT-ZONE.PC DIY SHOPにて、ラトックシステムのUSB 3.0インタフェースが展示され、多くのユーザーの関心を集めていたという。展示品は開発中のPCI Express x1接続カード「REX-PEU3」とExpressCard/34カード「REX-EXU3」の2種類で、同社が測定したテスト結果によると、Serial ATA接続とくらべて約80%、USB 2.0比約6倍の速度が出る。同社は「バスパワーの上限も900mアンペアに引き上げられているので、外付けドライブが1本のケーブルだけで使える可能性が大です。これが普及したら、『外付けだから遅い』という常識がなくなるのではと期待しています」と話していた。

 USB 3.0は理論値で最大5Gbpsの転送速度があり、PCとデバイス側、ケーブルの3パーツで対応環境がそろえば利用できる。上記のインタフェースカードは10月ごろに登場する可能性があり、対応ケーブルについては7月末にすでに販売されていた。確認できたのはMANHATTANの「AM-BM 2M」と、バッファローの「BSUAB300BK」シリーズで、価格は1000円弱から2500円弱と幅がある。残るデバイス側の対応については「年内に登場すればいいなくらいに考えています。USB3.0の外付けケースが出たらヒットすると思いますけど、気長に待ちますよ」(T-ZONE.PC DIY SHOP)という。

 そのほか、アークソフトのテレビチューナーカード「PT2」の販売も9月中にスタートするとのウワサも流れている。2008年10月25日に「PT1」の深夜販売を行った三月兎は「PT2もやりたいなと思っています。今のところ順調に生産されているようなので、Windows 7前のお楽しみとして盛り上がってもらえたらうれしいですね」と語る。

T-ZONE.PC DIY SHOPに展示されていたラトックシステムのUSB 3.0カード(写真=左)。バッファローのUSB 3.0対応ケーブル「BSUAB300BK」シリーズ。USB 2.0との互換性はない(写真=中央)。PT1の深夜販売。わずか5枚のPT1を抽選で購入するために、約150人が行列を作った(写真=右)

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