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» 2011年12月20日 10時30分 公開

Androidタブレット、人気の“あれ”は定価でオッケー:ブラックフライデーで占うデジタルガジェット米国事情 (2/2)

[登丸しのぶ/Shinobu T. Taylor,ITmedia]
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タブレットデバイスの一番人気は、やはり“あれ”

 午前0時の開店直前におけるBest Buy店頭では、整理券を配布したときになくなっていた行列が、再びできて、ショッピングセンターの端まで伸びていた。店頭付近にはローカルテレビ局の撮影隊も到着している。スタッフが所定の位置につき、入り口が開くと同時に、“相当酔いが回っている”らしい先頭グループの男性が奇声を挙げ、ガッツポーズをしながら店内に入っていった。セールが目的というより、感謝祭休みのイベントの1つとして楽しんでいるようだ。

 入場制限で時々停滞しながらも、待ち行列が店内に消えていくのと入れ替わりに、購入した製品の箱を持った人たちが出口から次々と出て来た。多くの客はドアバスターで用意した製品、特にDYNEXの24型液晶テレビを購入している。同じくドアバスターとして179ドル99セントで売り出されたLenovoのIdeaPad G575(E-350、15.6型ディスプレイ搭載)を2つ3つとまとめ買いする客もいる。

 店内では、タブレットデバイスと電子ブックリーダーの売り場面積が2010年から拡大し、iPadと一部Galaxyがほとんどだった品ぞろえも豊富になっていた。ドアバスターとしては、ほかにもASUSのEee Pad Transformerの16Gバイト WiFiモデルを通常価格399ドル99セントのところ249ドル99セントで用意していた。ただ、300〜400ドル台が多いAndroidタブレットデバイスの中で、たとえ“定価”であっても、199ドルのKindle Fireの人気は高く、Best Buyのスタッフも積極的に勧めていた。

ようやくBest Buyでも午前0時の開店時刻になった。先頭グループは奇声を上げて店内に入っていく(写真=左)。Best Buyのタブレットデバイスコーナーは、独立した広いスペースが用意され、品ぞろえも2010年から大幅に増えている(写真=右)

モデルが増えたタブレットデバイスの競争激化は必至

 感謝祭明けの月曜日は、“職場”などのPCを使ってオンラインショップからセール品を購入するケースが多いことから、米国の流通業界では「Cyber Monay」と名づけて商戦の1つとして盛り上げようとしている。ただ、2011年のオンラインショップにおけるセールは、感謝祭の前からブラックフライデー、それに続く週末など、切れ目なく実施されており、あえて月曜日をオンラインショップに特化したセール商戦期として訴求する意味がなくなっている。

 Amazon.comでも、“Cyber Mondayセール”を銘打ったキャンペーンを月曜日だけではなく、1週間通して実施していた。ここでは、東芝の10.1型アンドロイドタブレット「Toshiba Thrive」(日本で販売しているRegza Tablet AT300と同等モデル)が、通常価格379ドル99セントのところ199ドル99セントで販売され、すぐに完売した。Kindleシリーズのタブレットデバイスでは、Kindle DXだけが379ドルから259ドルへと値下げしていた。

 タブレットデバイスや電子ブックリーダーは、エレクトロニクス専門店以外での販売も定着してきており、ホリデーギフトの定番となりつつある。ある宝石店では2499ドル以上購入でiPad 2を、599ドル以上購入でKindle WiFiモデルをプレゼントというブラックフライデー限定のキャンペーンを実施していた。

 2011年の年末商戦において、その直前にKindle Fireがリリースされたインパクトは大きい。200ドルを切る購入しやすい価格もあってか、クリスマスパーティーで従業員全員に手土産として配った企業もあった。Kindle Fireが、タブレットデバイスの新しい販売価格基準を設定したといえる。Barns & Nobleは、「Nook Color」を249ドルから199ドル99セントに値下げする対応をとらざるを得なかった。2012年のタブレットデバイス市場も体力勝負の過当競争時代となりそうであることを、ブラックフライデーのセールが“予言”している。

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