“2画面”IPSフルHD液晶が圧巻のUltrabook――「ASUS TAICHI」を体感する液晶2枚でも17.4ミリ厚/1.25キロ(1/3 ページ)

» 2012年11月24日 00時00分 公開
[前橋豪,ITmedia]

ハイブリッド型モバイルPCにまた新たな形状が生まれる

「ASUS TAICHI」は、こうして見ると普通のUltrabookのようだが……

 デスクトップとタッチ向け、2つのユーザーインタフェース(UI)で構成されるWindows 8は、ノートPCのカタチに変革をもたらしている。

 メーカー各社は2つのUIが結合したWindows 8にPCの形状を最適化すべく、ノートPCとタブレットの2つのスタイルを切り替えられる変形ボディのハイブリッド型(コンバーチブル型)モバイルノートPCを続々と投入している状況だ。

 既存のハイブリッド型モバイルノートPCは、液晶ディスプレイ部の回転やスライド機構、キーボード部の着脱機構によって、ノートPCとタブレットの融合を図っているが、ASUSTeK Computer(ASUS)が2012年11月14日に発表したUltrabook「ASUS TAICHI」は、まったく違うスタイルを提案してきた。

 それはフルHD液晶の“デュアルディスプレイ”だ。

天面にもう1枚のフルHD液晶が備わった豪華デュアルディスプレイ仕様を採用。2画面を搭載したUltrabookは世界初となる(2012年11月ASUS調べ)

 液晶ディスプレイ部の内と外、つまりノートPC形状とタブレット形状で使う画面をそれぞれ1枚ずつ計2枚用意することで、2つの形状を手軽に切り替えられるうえ、2画面ならではの新しい使い方も実現している。

 しかも、視野角が広いIPS方式の11.6型フルHD液晶パネルをぜいたくにも2枚搭載し、外側の1枚は10点マルチタッチと筆圧検知のペン入力に対応していながら、厚さ17.4ミリ、重さ約1.25キロ(実測値1.256キロ)の薄型軽量ボディに仕上げているのだから驚きだ。

 製品概要は既報の通りだが、今回は2012年12月8日の発売に先駆けて試作機を入手したので、動画とともに2画面の使いこなしをチェックしていこう。

ASUS TAICHIの主な仕様
製品名(型番) TAICHI21(TAICHI21-CW009H)
OS 64ビット版Windows 8
CPU Core i7-3517U(1.9GHz/最大3.0GHz)
チップセット Intel QS77 Express
メモリ 4Gバイト(PC3-12800)
ストレージ 256GバイトSSD
液晶ディスプレイ (内側画面/ノートPC面) 液晶パネル IPS方式(LEDバックライト)
画面サイズ 11.6型ワイド
表示解像度 1920×1080ドット
表面仕様 ノングレア
タッチパネル 非搭載
液晶ディスプレイ (外側画面/タブレット面) 液晶パネル IPS方式(LEDバックライト)
画面サイズ 11.6型ワイド
表示解像度 1920×1080ドット
表面仕様 グレア
タッチパネル 搭載(筆圧検知ペン対応)
通信機能 有線LAN(100BASE-TX/付属のUSB変換アダプタ経由を利用)、無線LAN(IEEE802.11a/b/g/n)、Bluetooth 4.0
外部ディスプレイ出力 mini VGA×1(付属のD-Sub変換アダプタを利用)、micro HDMI(タイプD)出力×1
インターフェース USB 3.0×2、ヘッドフォン/マイク共用
Webカメラ ノートPC面:92万画素、タブレット面:500万画素
センサー 電子コンパス、加速度センサー、ジャイロスコープ
キーボード 87キー日本語キーボード(バックライト搭載)
ポインティングデバイス マルチタッチ対応タッチパッド
バッテリー駆動時間/充電時間 約5.2時間/約2.4時間
本体サイズ 306.6(幅)×199.3(奥行き)×3〜17.4(高さ)ミリ
重量 約1.25キロ
付属品 USBイーサネットアダプタ、mini VGAアダプタ、専用スリーブ、専用EMRペン、ACアダプタなど
価格 オープン(実売予想価格:13万9800円前後)

今回入手した試作機のデバイスマネージャ画面。「汎用 PnP モニター」として2つのディスプレイが登録されているのが分かる。256GバイトSSDはSanDisk SD5SE2256G1002Eとある

ノートPC形状とタブレット形状の切り替えは簡単

 ASUS TAICHI(製品名TAICHI21)は2枚の液晶ディスプレイを最大限活用するため、4種類の表示方法を提供している。

  • 「ノートパソコンモード」――内側画面のみ表示し、通常のノートPCとして利用
  • 「タブレットモード」――外側画面のみ表示し、タブレットとして利用
  • 「ミラーモード」――2画面に同じ画面をミラー表示
  • 「デュアルスクリーンモード」――2画面に異なる画面を拡張表示

 ノートパソコンモードからタブレットモードへの切り替えは簡単だ。液晶ディスプレイを開いた状態では内側画面だけが表示され、ノートパソコンモードとして利用できる。液晶ディスプレイを閉じると、自動的に内側画面がオフになるとともに、外側画面がオンになってタブレットモードへ自動的に切り替わる仕組みだ。

 ASUS TAICHIは2画面の搭載により、液晶ディスプレイの開閉という既存のノートPCで自然に行っていた動作だけで、モードチェンジが手軽に行えるのは見逃せない。独特の変形機構を採用した他社のハイブリッド型モバイルノートPCに比べて、変形の手間がかからず(高速に変形できる「VAIO Duo 11」のような例外もあるが)、幅広いユーザーにとって取っつきやすいだろう。

液晶ディスプレイを開いた「ノートパソコンモード」の状態から液晶ディスプレイを閉じると、「タブレットモード」に自動で切り替わる
ノートパソコンモード(写真=左/中央)の状態で液晶ディスプレイをパタンと閉じると、外側画面がオンになってタブレットモード(写真=右)となる。液晶ディスプレイを開くと外側画面がオフになり、ノートパソコンモードに戻る仕組みだ。ノートパソコンモードでは天面の右上にASUSロゴが点灯するが、タブレットモードではASUSロゴが消え、タッチセンサーのWindowsボタンと画面が浮かび上がる

 外側の11.6型フルHD液晶ディスプレイは、静電容量式の10点マルチタッチに対応したタッチパネルに加えて、付属の電磁誘導式ペンを使った256段階の筆圧検知によるペン入力機能も備える。これにより、タブレットモードでは指でのマルチタッチとペン入力が可能だ。視野角が広いIPS方式の液晶パネルのおかげで画面を斜めから見たり、縦位置表示で使ってもコントラストや色度が崩れることはないが、表面は光沢あるグレア処理なので映り込みは発生する。

外側画面は指でのマルチタッチに加えて、付属の電磁誘導式ペンを使った256段階の筆圧検知によるペン入力が可能。こちらは筆圧検知に対応したペイントアプリ「Fresh Paint」を試用した様子
指でのマルチタッチ操作に加えて、256段階の筆圧検知が可能なペン入力機能にも対応。筆圧検知に対応したペイントアプリ「Fresh Paint」(写真=左)や、手書き、テキスト、画像を組み合わせたメモを作成できるアプリ「SuperNote」(写真=右)が利用できる
付属の電磁誘導式ペンはN-Trig製のものを採用し、単6形電池で駆動する。N-Trigのタッチパネルとペンソリューションは液晶ディスプレイ部を薄型化しやすく、2画面を内と外に配置したASUS TAICHIでマルチタッチとペン入力を実現しつつ、薄型軽量ボディに仕上げるのに貢献している。本体にペンの収納部はないが、付属のキャリングケースにペンのポケットがある

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