国民的人気アプリと、若き起業家の誕生を支援――WDLC、Windows 8アプリ開発コンテストを開催Windows 8版「マネーの虎」風

» 2012年12月07日 18時30分 公開
[池田憲弘,ITmedia]

大学生と20代を対象とするWindows 8アプリのコンテスト

photo Digital Youth Award

 日本マイクロソフトとPC関連業界、テレビ局を中心に構成する団体「ウィンドウズ デジタルライフスタイルコンソーシアム(WDLC)」は12月7日、若年層を対象とするWindows 8アプリ開発コンテスト「Digital Youth Award」の開催を発表した。

 参加資格は、18歳以上29歳以下の個人、もしくはチーム。募集するアプリのテーマは「人が“豊か”になる国民的アプリ」だ。開発したWindows 8向けアプリ(Windowsストアアプリ)で競う「アプリ開発部門」と、アプリケーションのアイデアを競う「アイデア発想部門」を用意する。

 アプリケーション(およびそのアイデア)の応募期間は2012年12月7日から2013年1月31日まで。発想力や技術力、社会性といった基準で審査が行われ、各部門20点の作品を入選とする。さらにそのうち6作品(計12作品)が、2013年2月28日に東京・六本木のニコファーレで行われる決勝大会に進める。各部門のグランプリには賞金10万円、準グランプリには賞金5万円が授与されるほか、主催者による特別賞など、さまざまな賞を用意する予定だ。

 決勝大会では、アプリの“バイヤー”として参加する約100社の企業に対し、プレゼンテーションを行う。企業側はプレゼンテーションを受け、気に入ったアプリに対して、具体的な事業化、またはアイデアの具現化に向け応募者と直接交渉する「マッチングイベント」も行う。複数の企業が立候補した場合は、くじ引きで優先交渉権を決めるとのことで、「ドラフト会議のようなイメージ」(WDLC)だという。

 応募者に対しては、アプリ開発技術やアイデア発想力に関するトレーニングやメンタープログラムを実施する。参加費は無料で、イベント概要ページで応募を受け付ける。

photophotophoto 決勝の舞台は東京・六本木のニコファーレ。ニコニコ生放送での中継もあり、視聴者投票による賞も設ける予定だという(写真=左)。参加者には、アプリ開発技術やアイデア発想力に関するトレーニングやメンタープログラムなどのサポートも用意する(写真=中央)。アプリの“バイヤー”として参加する企業(写真=右)

若き起業家の誕生に期待

photo WDLC会長である日本マイクロソフト 執行役常務 コンシューマ&パートナーグループ担当の香山春明氏

 本イベントはWDLCの若年層のICT(情報通信技術)活用促進を図るプロジェクト「Digital Youth プロジェクト」の一環として行われる。“世界で活躍する人材の育成を支援する”という目的を掲げており、主催者側は、国内ひいては世界で人気が出るアプリの誕生を期待する。

 記者発表会では、WDLC会長である日本マイクロソフト 執行役常務 コンシューマ&パートナーグループ担当の香山春明氏が登壇し、「我々は2011年から、Digital Youthプログラムを通じて、国際競争力のある若者の育成に注力してきた。今回のコンテストはこれまでの活動が形になったもの。学生に企業と触れ合う機会を提供することで、成果を生み出したい」と本イベントへの期待と抱負を述べた。

 発表会には、米Microsoft 最高マーケティング責任者のクリス・カポセラ氏も出席した。「若者がWindows 8のプラットフォームを利用し、革新的なアプリケーションの開発をしてくれればうれしい。Windows 8を利用し、次世代の起業家が生まれることを期待している」と語った。

photophoto 米Microsoft 最高マーケティング責任者のクリス・カポセラ氏(写真=左)。イベントの開催概要を説明したWDLC事務局長の勝俣喜一郎氏。「Windows 8のエコシステムを作るには、アプリの充実が不可欠。Windows 8アプリの若い開発者が増えるといい」とコメント(写真=右)

 WDLC理事を務める、各PCメーカーの首脳陣もイベントへ期待を寄せる。NECパーソナルコンピュータ 代表取締役執行役員社長の高塚栄氏は「PCの世界が始まったのは30年ほど前。今のPC業界で“巨人”と呼ばれるような人も当時は学生だった。Windows 8の開かれたプラットフォームで力を発揮してほしい」と話し、富士通 執行役員の齋藤邦彰氏も「Windows 8登場とともに革新的なPCが各社から登場した。今足りないのはソフトだ。私たちの想像を超えるアプリがコンテストで出てくることを期待している」と述べた。

photophotophotophoto 左からNECパーソナルコンピュータ 代表取締役執行役員社長の高塚栄氏、ソニーマーケティング 執行役員の粂川滋氏、東芝 デジタルプロダクツ&サービス第一事業部長の長嶋忠浩氏、富士通 執行役員の齋藤邦彰氏
photophotophoto バイヤー代表としてヤフー 執行役員CMO(チーフモバイルオフィサー)の村上臣氏が登壇。「自分はベンチャーから始めたので、このイベントで新しく起業できる人が出てくれればと思っている」とコメントした(写真=左)。イベントに協賛する経済産業省からは、産業人材制作室 室長補佐の中島大輔氏が出席。「第一線で活躍している社会人に触れ、フィードバックをもらえるのは貴重な体験になる」(写真=中央)と述べた。メンター役を努めるインフラジテックス・ジャパン 代表取締役の東賢氏は「学生の思いを形にするのが我々の役目」(写真=右)とコメント

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