玄人志向は12月22日、トークショーや抽選会などを盛り込んだユーザー参加型のイベント「玄人志向大感謝祭 in AKIBA」を東京・秋葉原の「秋葉原UDX」で開催した。玄人志向は、CFD販売が展開するPC周辺機器ブランドで、ブランド単独のイベントは初めてとなる。
イベントでは、同ブランドのロゴデザインに採用されている“サングラス男”が登場。設立から12年目となる玄人志向の歴史を振り返り、ロゴの由来を語った。
サングラス男の正体は、同ブランドの開発スタッフ。ロゴのデザインについては「13年ほど前、徹夜明けの顔を上司に撮られて、それがそのままロゴになってしまった。もともとは普通のメガネだったが、デザイナーの気まぐれでメガネが黒く塗りつぶされ、サングラスになった」と告白した。
玄人志向は、パッケージの外装やサポートなどを簡略化し、グラフィックスカードやHDDケース、電源などのPCパーツを低価格で提供してきた。最近では、電源やグラフィックスカード、拡張カードなどの4部門でシェアが1位なのだという(BCN調べ)。
そんな玄人志向もUSBメモリ風デザインのマイナスイオン発生装置、ロゴ入りのオリジナルバンダナ、Skypeメッセージ受信のアラートを鳴らすぬいぐるみなど「誰が買うんだ、と思うような製品」(玄人志向)も数多く出してきたと振り返る。そういったキワモノ製品も玄人志向の魅力の1つだ。イベントに参加した自作ユーザーに、新製品の希望を聞くと、キワモノ系のパーツをリクエストする声が多かった。
テクニカルライターの高橋敏也氏が登場したトークセッションでは、製品開発のスタッフとともに玄人志向が最近発売したPCパーツ製品について、高橋氏と開発スタッフが解説。想定される利用シーンやスペックの説明、HDDケースを発売するまでに内蔵チップを4回取り替えるなど、製品開発におけるスタッフのこだわりなどを話した。
高橋氏は「玄人志向製品の、サポートが少なく、掲示板で意見を共有しながらパーツを試すというシステムは、自作のれい明期では普通のことだった。最近は“このパーツを使いこなしてみせる!”といった気概が足りないように感じる。コストパフォーマンスが高い製品を出すのもいいが、個人的にはキワモノパーツをもっとたくさん出してほしい。自作ユーザーがやりがいを感じ、昔を思い出せるような、そんな遊び心のある製品に期待しています」と語った。
このような意見を受け、サングラス男は「ぜひ、皆さんの意見、要望を掲示板などを通して教えてほしい。パートナーと協力してお客様の声に答えられるような製品を用意する」とアピールした。イベント終了後には、ユーザーと開発スタッフで座談会を開き、希望の製品を聞くなど、ユーザーのニーズを重視する姿勢が感じられた。
本イベントは、PCパーツをかけたじゃんけん大会やクイズ大会、抽選会といったプログラムも用意。玄人志向のほか、AMD、日本ギガバイト、NVIDIA、バッファローといったベンダー各社も商品を提供し、イベントを盛り上げた。
参加者がプレゼントをもらえるチャンスは計5回。なかでも、AMDの8コアCPU「FX-8350」や、ギガバイトのGeForce GTX 670搭載グラフィックスカード、Radeon 7950搭載グラフィックスカードといった製品は人気があり、発表されると会場にどよめきが起こった。
13時から18時まで5時間と長丁場ではあったが、イベントは盛況のまま幕を閉じた。イベントの最後には、サングラス男が「玄人志向として、こういったユーザーイベントを行うのは初めてで、準備などいろいろ大変なこともあったが、皆さんの反応を見て、イベントが成功したと確信できた。今後もこういったイベントを開催していきたい」と今後の抱負を述べた。
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