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» 2015年04月21日 10時30分 UPDATE

測色器で表示品質をチェック:「新しいMacBook」の12型RetinaディスプレイをPro/Airと徹底比較した (1/5)

MacBook Airで見送られてきたRetinaディスプレイを搭載しながら、より薄型軽量のボディに仕上げた「新しいMacBook」。新採用となる12型Retinaディスプレイの表示品質を測色器で計測し、現行のPro/Airとじっくり比較する。

[前橋豪, 撮影:矢野渉,ITmedia]

12型Retinaディスプレイの画質はどうなっているのか?

 Mac史上で最薄最軽量となる「新しいMacBook」が登場した。MacとしてはインテルのCore Mプロセッサを初めて採用し、13.1ミリ厚で約920グラムの薄型軽量ファンレスボディを実現。既存のインタフェースを大胆に省きつつ、新規格のUSB Type-Cに集約した先進性や、薄型キーボードと感圧タッチトラックパッドによる新しい操作感など、新時代のMacBookを感じさせる仕上がりになっている。

 この新しいMacBookがもつ特徴のうち、見逃せないのが「12型Retinaディスプレイ」の搭載だ。「MacBook Air」の11.6型ワイドと13.3型ワイドの間に入る新しい画面サイズであり、これまでMacBook Airへの導入が見送られ続けてきたRetinaディスプレイを装備しながら、より薄く軽いボディに仕上げている。

「新しいMacBook」は、これまでにない12型の新しいRetinaディスプレイを搭載する

 さて、ここで気になるのは、新しいMacBookの12型Retinaディスプレイが既存モデルと比べて、どれほどの表示品質を備えているかだ。今回は新しいMacBook(2015年4月10日発売)と、「13インチMacBook Pro Retinaディスプレイモデル」(2015年3月10日発売)、「11インチMacBook Air」(2015年3月10日発売)の画面表示を測色器で計測し、比較してみた。

 テストしたのは各モデル1台ずつであり、製品の個体差や液晶パネルベンダーの違いは考慮していない。購入した実際の製品が別の表示傾向を示す可能性があることは、あらかじめお断りしておく。

MacBookファミリーの液晶ディスプレイ比較(太字が今回テストしたモデル)
製品名 15インチMacBook Pro Retinaディスプレイモデル 13インチMacBook Pro Retinaディスプレイモデル 新しいMacBook 13インチMacBook Air 11インチMacBook Air
Retinaディスプレイ
液晶パネル方式 IPS IPS IPS TN TN
画面サイズ 15.4型ワイド 13.3型ワイド 12型ワイド 13.3型ワイド 11.6型ワイド
アスペクト比 16:10 16:10 16:10 16:10 16:9
表示解像度 2880×1800ピクセル 2560×1600ピクセル 2304×1440ピクセル 1440×900ピクセル 1366×768ピクセル
スケーリング解像度 1920×1200、1680×1050、1280×800、1024×640ピクセル 1680×1050、1440×900、1024×640ピクセル 1440×900、1280×800、1152×720、1024×640ピクセル
画素密度 約220ppi 約227ppi 約226ppi 約127ppi 約135ppi

 計測前に新しいMacBookが搭載する12型Retinaディスプレイの仕様だが、アスペクト比16:10の2304×1440ピクセル表示で、画素密度が約226ppi(pixels per inch:1インチあたりのピクセル数)と高い。これは13インチMacBook Pro Retinaの約227ppiとほぼ同じ精細さであり、もちろん使用時に画素の粒を感じることはなく、滑らかで美しい表示が味わえる。

 スケーリング解像度はデフォルトが1280×800ピクセル相当に設定されており、そのほかに1440×900ピクセル、1152×720ピクセル、1024×640ピクセルの選択肢が用意されている。作業領域を拡大したい場合は、13インチMacBook Airと同等のスペースが得られる1440×900ピクセルを選択すればよいだろう。この設定でも一般的なユーザーが文字やアイコンを十分視認できるサイズで表示される。

新しいMacBookの12型Retinaディスプレイは、4種類のスケーリング解像度を選択可能。デフォルトは1280×800ピクセル相当の表示となる

スケーリング解像度の設定を切り替えた場合、表示領域はこのように変わる。左上が1024×640ピクセル相当、右上が1152×720ピクセル相当、左下が1280×800ピクセル相当(デフォルト)、右下が1440×900ピクセル相当の表示だ ※各画像をクリックすると実解像度で表示

最大230倍のマイクロスコープで液晶ディスプレイの画素を撮影した。上段の新しいMacBook(約226ppi)と下段左の13インチMacBook Pro Retina(約227ppi)は、画素形状が酷似しており、同じ供給元の液晶パネルと予想される。下段右の11.6型MacBook Air(約135ppi)は、Retinaディスプレイではないため、さすがに画素密度が粗く、目視でも画素の粒が確認できる。なお、Mac OS XのColorSyncユーティリティで確認できる液晶ディスプレイの機種名は、新しいMacBookが「0000A027」、13インチMacBook Pro Retinaが「0000A02A」、11インチMacBook Airが「00009CF2」(LG Display製のLP116WH4-TJA3)だった

 画質には直接関係しないことだが、新しいMacBookの液晶ディスプレイは内部の液晶パネルがわずか0.88ミリとMac史上で最薄を誇り、ディスプレイの端から端までを覆う表面ガラスも0.5ミリ厚と非常に薄い。また、ディスプレイの部品の隙間を減らすことで、よりタイトに一体化させて作られている。

 さらにこの液晶ディスプレイは狭額縁デザインを採用し、画面サイズが少し小さい11インチMacBook Airよりコンパクトなボディにおさまっている点にも注目したい。ボディサイズは11インチMacBook Airの300(幅)×192(奥行き)×30(高さ)ミリに対して、新しいMacBookは280.5(幅)×196.5(奥行き)×0.35〜13.1(高さ)ミリとなっている。

 狭額縁デザインはより洗練された外観を演出する効果もあり、iPadがiPad Airに進化したときのように、新世代モデルであることを強く主張し、物欲に訴えかけてくる。

新しいMacBookの12型ワイド液晶ディスプレイは、額縁の左右が約11ミリ、上が約14ミリだ。狭額縁デザインにより、フットプリントを小さくまとめつつ、スタイリッシュな外観を演出している
13インチMacBook Pro Retinaの13.3型ワイド液晶ディスプレイは、額縁の左右が約14ミリ、上が約18ミリ(写真=左)。11インチMacBook Airの11.6型ワイド液晶ディスプレイは、額縁の左右が約22ミリ、上が約19ミリだ(写真=右) ※額縁の太さはいずれもボディ端から液晶パネル表示の端までを実測

下から13インチMacBook Pro Retina、11インチMacBook、新しいMacBookの順番に重ねてみた。新しいMacBookは、11インチMacBookより横幅が19.5ミリ短く、奥行きが4.5ミリ長い。全体としては、新しいMacBookのほうがフットプリントが小さくおさまっている

 前置きが長くなったが、それでは実際に液晶ディスプレイの表示を計測し、3台の結果を比較していこう。

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