こうしたDP over USB-CやUSB PDといった機能は、USBの拡張仕様なので、USB Type-Cポートを搭載している製品ならば、どれでも使えるというわけではない。これらの機能を使えるPCやタブレットはまだ多くない。
DP over USB-C対応製品として代表的なのは、Appleの12型「MacBook」とGoogleの「Chromebook Pixel」だ。これらはVESAのWebページにも記載されているので間違いない。Chromebook Pixelは日本未発売のハイスペックなChromebookだ。
また、DP over USB-C対応の液晶ディスプレイについては、「Thunderbolt 3」ポートを持つ製品であれば、原則的に使えるとみられる。Thunderbolt 3もUSB Alt Modeを利用したインタフェースであり、Thunderbolt 3は、Thunderbolt(DisplayPortとPCI Express混在信号)のほかに、素のUSBとDisplayPortの信号も流せるためだ。
実際、ASUSTeKのMB169C+の製品情報には、対応製品として、MacBook、Chromebook Pixelのほかに同社のノートPCである「G752」「UX501VW」、そして自作用マザーボードとして「MAXIMUS VIII EXTREME」「Z170-PREMIUM」といった製品が記載されている。やはりこれらはThunderbolt 3ポートを備えた製品だ。
このほか、Thunderbolt 3ポートを搭載したPCとしては、VAIOの「VAIO S11」、デルの「XPS 15」「XPS 13」「XPS 12 2in1」、日本HPの「HP Elite x2 1012 G1 Tablet」「HP Spectre」(日本未発売)などが挙げられる。また、ASUSTeK以外のThunderbolt 3対応マザーボードとしては、GIGABYTEの「GA-Z170X-UD5 TH」などがある。
USB PDについてはどうだろうか。PCや2in1デバイスでUSB PD対応と公表している製品は筆者が知る限りはない。電源の不具合は致命的な故障に直結するだけに、慎重になるのは当然だ。ただ、XPS 12 2in1、HP Elite x2 1012 G1 Tablet、MacBook、Chromebook Pixelなどは、充電もUSB Type-Cポートを利用して行うため、USB PDの仕様を利用している可能性は高い。
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