スマートスピーカーを車に置いたら便利なのか 「Amazon Echo Dot」の場合山口真弘のスマートスピーカー暮らし(2/2 ページ)

» 2017年12月13日 13時30分 公開
[山口真弘ITmedia]
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車載のBluetoothオーディオとの組み合わせが快適

 Echo DotはBluetooth出力機能を備えているため、車載のBluetoothオーディオと組み合わせると、Alexaの音声を車載のスピーカーから出力できる。音楽を再生したり、またradiko.jp経由でラジオを聴いたりしていると、とてもEchoが音源であるとは思えないクオリティーだ。

Echo Dot Bluetooth機能を使うことで、車載のBluetoothオーディオに音声を出力できる
Echo Dot 接続完了。これでAlexaの音声などが全て車載のスピーカーから出力できるようになった

 また、Echo Dotの電源をシガーチャージャーから取る場合、エンジンを始動させた時点で、ネットへの接続、およびBluetoothへの再接続が自動的に行われるので、毎回ペアリングし直すなどの手間は不要だ。今回の環境では、エンジンを始動させてから元の状態に復帰するまで、1分程度見ておけば十分だった。

 ただし、前回のGoogle Home Miniと同様、車によっては交差点などでの停車時にシガーチャージャーへの給電が途切れる場合があり、その度に本体が再起動を余儀なくされる。こうした問題が度々発生するようであれば、エンジンの始動・停止と連携させるのは諦め、モバイルバッテリーを利用すべきだろう。

 また、Bluetoothオーディオを使って車載スピーカーから音楽を再生している場合、ウェイクワードへの反応が一瞬遅れたり、あるいは反応しなかったりといった現象が起こる。内蔵スピーカーから音を出すのと違い、Bluetoothは音声がわずかに遅延するため、どうやらEcho Dot自身が出力している音楽に、ウェイクワードが埋もれてしまうようなのだ。

 この解決策としては、事実上「なるべく大声で呼びかける」くらいしか方法がない。「Alexa! アレクサ! ア・レ・ク・サ!」と、反応するまで絶叫するイメージだ。ただし、いったんウェイクワードに反応すれば音量が絞られ、音声コマンドを聞き取るモードになるので、それ以降は声を潜めても問題ない。

 これ以外では、運転中に曲やプレイリストを検索したり、曲をスキップしたり、音量を調整したり、あるいはラジオを聴いたり、予定や天気予報を確認したりと、かなり使える印象だ。騒々しい車内での音声認識の精度はGoogle Home Miniに劣る印象だが、使い比べてようやく分かる程度の違いしかない。

 なお、スマホのようにGPSを使って現在位置を取得する機能はないので、最寄りのスポットなどを検索する用途には使えない。ナビ機能については、おとなしくカーナビを使った方がよいだろう。この点については、Google Home Miniと同様だ。

結論は?

 今回はau回線のiPhoneで設定からテザリング接続までを行ったが、一般道の走行中に接続が切れることもなく、快適に利用できた。前述のシガーチャージャーからの電源供給の問題はあるが、これは車種にも依存するので、総合的に考えると実用レベルに達しているという印象だ。

 こうしたことから、将来的に買い替えなどでEcho Dotが余った場合に、車に持ち込んで使うというのは、用途としては十分にアリだと考えられる。車での小旅行などの際、一時的に自宅から持ち出して利用するのもおすすめだ。Echo DotではなくEchoをドリンクホルダーに立てて使うのも一興だろう。

 ただし前述の理由で、あまり静粛性の高くない車だと音声コマンドの認識率が落ちるので、走行音がかなり騒々しい軽自動車や、あるいは普通車であっても高速道路で走行している最中は、意図通り操作できない可能性もある。この点は認識しておいた方がよいだろう。

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