AndroidはAppleのiPhone戦略を見習うべしGoogleに残されたチャンスは

» 2009年08月18日 16時17分 公開
[Clint Boulton,eWEEK]
eWEEK

 GoogleがモバイルOSをオープンソースコミュニティーに提供し、電話会社とハードウェアメーカーがどんなAndroidスマートフォンを開発するかを決められるようにしたのは間違いだったのだろうか?

 Googleは、さまざまな思惑を抱いた多数の利害関係者が企てる、制御不能かつ予測不能な陰謀の渦にAndroidを放り込んでしまったのだろうか?

 携帯電話メーカー各社がGoogleのAndroidスマートフォンの投入に際して展開している市場開拓戦略は、AppleがiPhoneの開発と販売で採用した手法に対抗できず、失敗に終わるのだろうか?

 要するに、iPhoneのようにクローズドで制御可能な技術ではないためにAndroidは失敗の危機に瀕しているのだろうか?

 ジョン・グルーバー氏が「Daring Fireball」サイトに投稿した記事「The Android Opportunity」を読んで、わたしはこのような疑問に思いを巡らせた。

 グルーバー氏は、AppleのiPhoneからAndroid G1にくら替えしようとした3人の開発者が、iPhoneの方が優れていると感じたという事実を指摘するとともに、Android陣営は、Appleが最近、iPhone App StoreでGoogle Voiceを締め出したことでメディアから批判されているのをチャンスとしてとらえ、より良い携帯電話の開発・販売を目指すべきだと主張する。

 グルーバー氏によると、Android携帯電話メーカーは、以下のことを実行しなければならないという。

 まず、Appleが成功した手法を見習うこと。毎年、新しい携帯電話を1種類だけリリースするのだ。その携帯電話を保存容量に応じて複数のモデルに分割し、そのほかの仕様はすべて同じにする。Appleは、100ドル分の価値に満たないフラッシュメモリに100ドルをさらに上乗せすることによって、大きな利益を上げることができることを示した。1種類の携帯電話しかなければ、開発者は1つのデバイスをターゲットにすることができ、コンシューマーにとっても使いやすくなる。それにメディアの関心も1つのデバイスに集中する。

 グルーバー氏は「Android携帯電話メーカーは、iPhoneに対抗できる魅力的なデバイスを開発する必要があり、メーカー各社はGoogleのサービスを通じてワイヤレスで同期化できる予定表、アドレス帳、電子メールを提供することにより、AppleのMobileMeに対抗できる」と続ける。さらに同氏によると、メーカー各社は、Androidアプリがバックグラウンド処理機能に対応していること、そしてApp Storeの支配を受けないことを宣伝する必要があるという。

 Android携帯電話メーカーは、グルーバー氏の賢明なアドバイスに耳を傾けるべきだ。

 Googleが2年前にAndroidを発表したとき、これは素晴らしいビジネスモデルだとわたしは思った。OSコードをオープンソースとして公開して、メーカーに携帯電話を作らせ、プログラマーにアプリケーションを開発させ、サービスとマーケティングをキャリアに任せるという方式だ。

 しかし今、これが優れたモデルかどうか分からなくなってきた。2008年9月に発表されたAndroid G1は有望視され、同年10月の発売以来、T-Mobileは100万台以上のG1を出荷したものの、2年前に登場した初代Apple iPhoneのようにユーザーの想像力を喚起することはできなかった。iPhoneはiPhone以外の何者でもなかった。だが、それ以外の製品はすべて「その他大勢」にすぎなかった。

 Google Androidの開発者アンディ・ルービン氏は、2009年末までに最大20種類のAndroid携帯電話が登場すると予言した。わたしはそれを聞いたとき、素晴らしいことだと思った。多数の製品が出て選択肢が広がることは、コンシューマーにとって良いことであり、それはGoogle、パートナーのHTCとT-Mobile、そして全世界のアプリケーション開発者にとってメリットになるというAndroidの宣伝文句を信じたからだ。

 選択肢という部分では、Appleが自社の支配下にあるiPhoneシリーズで競争するのは不可能だ。

 しかしグルーバー氏の意見、そして同氏がブログで言及した3人の開発者(スティーブン・フランク氏、アレックス・ペイン氏、アンドレ・トーレス氏)の証言で、わたしは選択肢を増やすことは重要ではないと考えるようになった。実際、AndroidのユーザーエクスペリエンスはiPhoneシリーズのそれに及ばない。

 初代iPhoneであれiPhone 3GSであれ、デザイン的にも機能的にもiPhoneの方が優れているのだ。

 Android方式がうまくいかないと結論付けるのは時期尚早だが、ユーザーが求めているのは、より多くの機種はなく、より良い携帯電話であることは確かだ。

 グルーバーが言うように、Android携帯電話メーカー各社が実質的な影響力を獲得するには、AppleがiPhoneで採用した市場開拓戦略を見習う必要があるのだろうか?

 iPhoneがAndroidデバイスの販売を上回る状態が続いた場合、Googleと携帯電話メーカーおよびキャリア各社はどれだけの屈辱に耐える覚悟があるのだろうか?

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