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傾向から探る「メールマーケティング」のコツ 第4回:ポイントは「時間差」――外食系メルマガに学ぶ実店舗への誘導

即効性のあるモバイルECサイトとは異なり、モバイルメルマガでの実店舗への誘導は「時間差」を意識した件名や配信タイミングが重要になってくる。エイケアの調査結果に基づくメルマガの傾向から、テクニックを探る。

 前回までは、モバイルECサイトにおけるメールマーケティング手法の傾向について説明しましたが、今回はファストフードなど外食産業におけるモバイルメールの利用傾向を解説します。

 外食系のメルマガといえば「クーポンメール」と連想する人も多いと思います。実際、送られているメールの内容について調査すると、外食産業の主要モバイルメール中の約63%は何らかのかたちでクーポンを送っているという結果が出ました。「外食系=クーポン」というのはあながち間違いではないようです。

 クーポンにはいくつか形態があり、「メールそのものがクーポンになる」ものや、クーポンの種類が多い場合などには「メールからサイトに誘導し、そこで複数種類のクーポンを提供する」ものなどがあります。また、再利用できないように制御するといった「厳密なクーポン」はあまりなく、実質何度でも使える上に、他人にも転送できてしまう「軽めなクーポン」がほとんどでした。コストや店員への教育面の課題から、「厳密さ」よりも「運用のシンプルさ」、あるいは「転送による相乗効果」を優先して考えているのではないかと思います。

実店舗のメルマガ――件名には「ブランド」、配信は「月、金」

 メルマガの件名やタイミングに関しては、モバイルECサイトと外食系とで傾向に違いが現れました。まず件名に関しては、外食系メルマガ全体の75%が「お店の名前」を掲げており、ECサイトで多く見られた「件名にその時々のテーマを盛り込む」ものが少ない結果になりました。こうした傾向の違いには“実店舗に誘導する”という問題が関係していると考えます。

 端末上で閲覧から購入までが完結するECサイトと違い、実店舗への来店を促すメルマガでは、受け取った人がたまたま店の近くにいるような場合を除けば、誘導の即効性は低いといえます。そのため、タイムラグが発生することを前提にメールを配信する必要があるのです。ユーザーに“後から”クーポンメルマガの存在を思い出してもらうために、件名でブランドを前面に出すことは重要なポイントでしょう。ちなみに、件名に店名などを入れる傾向は、外食系に限らず実店舗への誘導を目的とするメルマガ全体で多く見られるものでした。

 一方、配信のタイミングに関しては、時間帯は午前10〜11時台、曜日は月曜日と金曜日に集中しているようです。時間帯はお昼時の来店を狙っているのは言うまでもありませんが、曜日については、「月曜の配信が多い」という点がほかの業種にあまり見られず、興味深い傾向です。

 金曜日の配信は、週末にかけての来客を促進する狙いでしょう。それに加え、週の頭である月曜日に配信することで、平日の来店をカバーしようとしていると思われます。モバイルメルマガ全体で見ると月曜日に送られるメールは少ないため、メルマガが埋もれにくく、さらに“休み明け”という習慣と紐付くことで、自社のブランドやメルマガの「印象付け」を効果的に行えるのではないでしょうか。

 以上のように、即効性のあるECサイトのメルマガと、効果に時間差のある外食系メルマガの違いを見てきましたが、次回はより間接的な効果を狙ったモバイルメルマガについて取り上げます。

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