Appleの特別イベント、タブレット以外にも期待するもの(2/2 ページ)

» 2010年01月25日 07時30分 公開
[Don Reisinger,eWEEK]
eWEEK
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5. iSlate SDK

 iSlateが成功するには、App Storeで提供されているアプリに対応する必要がある。つまり、スティーブ・ジョブズ氏はアプリ開発者が自作アプリをiSlate向けに提供できるようにSDKを発表するべきだ。そうすれば、iSlateの価値命題が強まるだけでなく、App Storeのアプリ販売増にも貢献する。Win-Winだ。

6. Web音楽サービス

 AppleがLalaを買収してからというもの、わたしは同社がその資産を活用するのを待っている。Appleは27日のイベントで、主なライバルであるAmazon MP3 Storeと同レベルで張り合えるWebベースのiTunesサービスを発表するかもしれない。WebベースiTunesはストリーミングやフルダウンロードなどを提供できるだろう。LalaはAppleにとって、Webで本格的に名を上げる機会になるかもしれない。

7. iLife新版

 AppleのiLifeは、本当に刷新が必要な状態にある。長らくGarageBand、iMovieなどのサービスは、同じ基本的なユーザー体験を提供してきた。とは言え、これらのアプリケーションはMac OS Xには不可欠であり、多くのアマチュアアーティストに広く使われている。もっと機能豊富な類似のアプリケーションがたくさんあることを考えると、AppleはそろそろiLifeユーザーが自分の創造性をもっと生かせるよう、手助けした方がいいかもしれない。

8. Apple TVもお忘れなく

 ジョブズ氏から「ホビー」デバイスと呼ばれたApple TVは停滞状態にある。Appleがほかの市場を追求し、このデバイスを無視することにしたからだ。だがセットトップボックス(STB)市場はその気になれば掌握できる。Appleには、ホームエンターテインメント分野の主要プレイヤーになる機会がある。しかし、その道を切り開く確固としたSTBなしではそれは不可能だ。App Storeと幾つかの機能(デジタルビデオ録画など)の助けがあれば、Apple TVはリビングルームのマストになり得る。

9. セキュリティ関連

 ジョブズ氏は新製品を発表するときにいつも、前回のプレゼンからAppleがどれだけ成功してきたのかをたっぷりを話す。だが業績の話ばかりするよりも、もう少しセキュリティの話に時間を割くべきかもしれない。ちまたには「AppleのOSは完全に安全で、AppleのOSを使っていれば心配することは何もない」という誤解がある。これは間違いだ。そしてAppleはこれまでユーザーに対し、彼らに実際に悪影響があることを伝えるための取り組みをほとんどしていない。ジョブズ氏がセキュリティについての説明を先延ばしにするほど、深刻なセキュリティ問題がMac OS Xユーザーに影響する可能性は高くなる。

10. ジョブズ氏の後継者育成

 これは意外かもしれないが、ジョブズ氏は後継者育成に取り掛かる必要がある。ジョブズ氏はAppleそのものだ。投資家は、同氏の指導力を信じてAppleに多額の投資をしている。だが同氏は過去に健康問題を抱えており、そのことから、同氏があとどれだけAppleにとどまっていられるのかを問う声も上がっている。

 ジョブズ氏はおそらく間違いなく、Appleの歴史の中で唯一、同社を効果的に率いたCEOだろう。同氏が永久にAppleを去るとき、投資家は誰を信頼するべきだろうか。これは早急に答えを出してしかるべき疑問だ。最も効果的に答えを示す方法は、今度のイベントでジョブズ氏が選んだ後継者に、ステージ上で話す時間を多く与えることだ。

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