最前線で活躍するはずが、とんだ災難に――ケータイ法人活用の難しさふぉーんなハナシ

» 2010年04月06日 22時17分 公開
[ITmedia]

 4月4日、MCPCアワードでグランプリを獲得した携帯電話の導入事例が、とんだ災難に巻き込まれてしまった。初動捜査に携帯を活用していた岡山県警の警官が、捜査をさぼっていると勘違いされ、現場にいた人から殴られてしまったのだ。

 岡山県警は事件の解決や防犯をサポートするためのツールとして、早くからモバイル機器を取り入れており、さらなる初動活動の強化を目指して携帯電話を導入。その取り組みは、モバイルの活用で効果を上げている事例を表彰するMCPCアワードで、グランプリと総務大臣賞を受賞するなど注目を集めていた。

Photo 2001年度からPDAベースのシステムを導入。初動捜査活動のさらなる強化を目指して、携帯電話を導入した
Photo 岡山県警の警官は、現場写真をケータイで撮影して捜査に活用。現場の様子が視覚的に分かることで的確な指令が可能になるなど、効果はてきめんだったという

 ケータイを使っている姿が“仕事をしているように見えづらい”ことが、勘違いされた1つの要因ともいえそうだ。これは、今回の事件にかぎったことではなく、法人活用の現場でもよくきかれる話で「業務効率を向上させるために携帯を導入したいけれど、遊んでいるように見られてしまうから……」と、導入に二の足を踏む企業も少なくないそうだ。

 携帯電話やスマートフォンの法人活用が進む中、大きな課題は案外、こんなアナログなところにあると改めて気づかされたのだった。

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