脱ネイティブアプリ、New York Times紙も――HTML5採用のiPad向けWebアプリ提供へ

» 2012年10月03日 17時27分 公開
[末岡洋子,ITmedia]

 The New York Timesは10月2日(米国時間)、iPad向けにHTML5を採用したWebアプリ「NYTimes Web App」を公開した。同社の有料購読サービス加入者を対象としたもので、現時点は実験という位置づけで提供。Appleのアプリ内課金を回避するという点では、先行するFinacial Times紙に続く動きとなった。

 Webアプリの利用にあたっては、App StoreのiTunesからではなく、直接ブラウザからアクセスすることになる。New York Timesは2011年に有料版の提供を開始しており、PCとタブレットから利用できる「Web+Tablet」(月額20ドル)、PCとタブレット、スマートフォンからアクセスできる「All Digital Access」(月額35ドル)の加入者は、そのままWebアプリにアクセスできる。

 Webアプリは、過去1時間にTwitterで注目を集めた記事25件をリストした「Trending」、動画を含むコンテンツを時系列に並べる「Times Wire」、新聞のフロントページのように記事をレイアウトした「Today's Paper」などの機能を備える。横向きと縦向きの両モードでの閲覧が可能で、スワイプなどの操作によるタッチ端末ならではナビゲーションや読書体験を提供するという。なお、今回公開したWebアプリはまだ実験的な位置づけであり、今後フィードバックを見ながら改善していくとしている。

 HTML5を利用したモバイルアプリは、英国の経済誌Financial Times(FT)が2011年6月にサービスを開始して注目を集めた。FTはその後、順調に利用者を増加させ、HTML5アプリの公開後10カ月で200万人を獲得したと報告している。FTのモバイル戦略担当者は、Appleのアプリ内課金を回避することを主な目的としながらも、複数のプラットフォームに対応できる点もメリットとして挙げている。

 New York Timesは先に、英BBCでデジタル戦略を統括したマーク・トンプソン(Mark Thompson)氏を次期CEOに任命したことを発表。今後デジタル戦略が加速すると予想されている。

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