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» 2021年11月12日 10時30分 公開

住友商事・南部智一副社長に聞く商社ビジネスの展望 J:COMを通じたコンシェルジュサービスを構築住友商事の挑戦【後編】(2/5 ページ)

[中西享, 今野大一,ITmedia]

J:COMの加入世帯は560万

――KDDIと共同運営でケーブルテレビなど6つのサービスを提供しているJ:COMの加入世帯が大きく伸びているようですね。その要因は何ですか。

 現在の加入世帯は560万世帯まで増えています。内多チャンネルテレビサービスの加入世帯は400万世帯で、日本全体のケーブルテレビ加入世帯の半分にまでなっています。コロナ禍で家にいる時間が増えたので560万世帯のうち100万世帯では契約いただいている電気利用も大きく増えました。

 今後は保険などのファイナンスや、高齢者の方の生活支援相談なども手掛けたいと考えています。同時に、5Gを使えばレスポンスタイムが速く自宅にいながらオフィスと変わらない仕事環境を構築できますから、サービスの範囲を広げられます。

――最終的な加入世帯の目標数字は。

 政府から認可された350のケーブルテレビ事業者が各地域でサービスをしています。エリア拡大の可能性追求よりも、むしろ地域のケーブルテレビ事業者とコラボしながらその地域を深堀りすることも考えています。J:COMサービスを活用したいというケーブルテレビ事業者があれば提供することで、結果として質の高いサービスを間接的に届けることができます。そうなれば生活のコンシェルジェのような使い方を全国で提供できますね。

 画面に向かって時代劇を見たい、孫の顔を見たい、薬局をつないで、と呼び掛ければすぐに反応してくれるイメージです。

 さらにセットトップボックスの性能を上げれば双方向通信により遠隔診療や遠隔調剤が可能になります。将来的には「センシング」といって、自宅で高齢者が動けなくなった際の異常を検知するサービスも検討しています。

――ケーブルテレビを入り口にして高齢者の見守り的なサービスまで手掛けようとしているのですね。

 J:COMにはお客さま宅を訪問できるスタッフが3200人くらいいます。場合によっては高齢者のいる家を訪問して「大丈夫ですか」といった声掛けをすることができたらいいなと思います。こうしたきめ細かなサービスをしようとすると手間が掛かりますが、このようなきめ細かいサービスにより加入世帯数を増やしていきたいと思います。

 また、全国のケーブルテレビ事業者ともアライアンスを組みながら進めていきたいと考えています。

 ただ日本全体を考えると過疎、災害対策も含めて、こうしたサービスは自治体を含めて誰がどうやってするかが課題になります。これはSDGsの根幹にかかわるので、こうしたサービスを総合的に手掛けることで「暮らしやすい日本」を目指したいと思います。

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