――電動アシスト自転車の市場が拡大しています。どこの地域で伸びていますか。他社にない特徴は何でしょうか。
国内市場は現在が年間80万台ですが、100万台になれば飽和状態になると思います。グローバルでみると、欧州市場が今すごい勢いで伸びています。この3年間で200万台が倍以上の500万台近くに伸び、これから30年までには1000万台を超える予測が出ています。
用途はいろいろですね。欧州では自転車のスポーツ領域がもともと盛んですが、その中でも、もっと楽しくラクにというので電動アシストのついたスポーツ車「eバイク」がかなり売れています。さらにマウンテンバイクやオフロードをする人も増えていて、その電動アシストの比率も増えているので、全体的にはまだまだ伸びるとみています。
他社との違いは正直なところ微差ですが、わが社のエンジニアに言わせれば、センサーリングが良くてナチュラルなサポート感だそうで、乗っていてぎくしゃく感がないのが特徴です。
――釣りやレジャーで船に乗るときに必要な小型船免許を取得するためのオンライン講習を受ける人が増え、富裕層向けだったマリン需要も拡大しているようです。その要因は何ですか。
コロナ禍によってリモートで働く機会も多くなり、外出ができない状況が続きました。土日に時間をどうつぶそうかと考える人も増えましたね。そこで、小型免許を取るためのヤマハボート免許教室の小型船舶免許オンラインコース「スマ免」が注目されています。
潜在的な釣りブームもあるので免許を取ろうとする人も増えているのではないでしょうか。もともとの分母が小さいので、ネットで少し増えればすぐに2、3割増加になります。免許を取った人には船に乗ってもらわなければならないので、次のステップを用意しないといけないと考えています。
マリンレジャーを楽しむのは日本ではアッパーミドル以上の富裕層が多い一方、米国では普通の家庭でも手が届きます。しかも今回は米国政府が助成金を出してくれたので、ボートを買う人が増えています。特にゆっくりと湖や川で楽しめるポンツーンボートが人気で、これに100〜200馬力の船外機がついています。日本でも富裕層の人は3密になる街ではなく海に出ようとする人も増えていて、豪華プレジャーボートを買っていただける人が増えています。マリン部門はコロナ前からも増えてはいましたが、コロナ禍でぐっと伸びています。
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