錦織圭選手のレッスンとトークショーが3万マイル JALが挑戦する新たな「ファン獲得戦略」ネガティブなイメージを払しょく(3/4 ページ)

» 2022年02月15日 12時24分 公開
[田中圭太郎ITmedia]

スポーツへの支援がもたらす効果は

 今回はテニスを前面に出したイベントだったが、JALでは多くのスポーツの選手をサポートしている。メジャーリーグで活躍する大谷翔平選手もその一人だ。さらに、力をいれているのがプロゴルフの選手たち。2017年に引退した宮里藍選手は14年にわたってサポート。現在は、宮里聖志・優作選手、松森彩夏選手、畑岡奈紗選手、勝みなみ選手、渋野日向子選手、笹生優花選手の7人をサポートしている。

 「ゴルフは従来の年齢が高い層だけでなく、コロナ禍では20代など若い世代にも楽しむ人が増えています。また、サポートしている多くの女子ゴルフ選手が2021年は優勝を飾り、コロナ禍で会場での観戦に制約がある中でも盛り上がりました。ゴルフは引き続きサポートしていきたいですね」

 では、スポーツ選手への支援は、具体的にはどのようにファン獲得につながるのだろうか。中山グループ長は、そのポイントを「選手とファンとの接点」と表現した。

 「ゴルフは毎週試合があるので、ファンとの接点が多い競技です。応援している選手をJALが支援しているとファンに知ってもらうことには意味があります。

 2022年はサッカーワールドカップも開催されます。スポンサーをしている当社では、日本代表を応援するメッセージを機体に塗装するなど、開催する年にはさまざまな支援が可能です。選手たちが帰国する際には若いファンが空港に押し寄せるなど、波及効果も大きいと考えています。

 他にも、サポートする選手や競技の関係者をはじめ、その競技に取り組むアマチュア選手や競技団体の方々が、移動する際に当社の航空機を使っていただけるという効果もあります。あくまで初めは口コミからですが、当社が選手と触れあえる機会を多く作っていくことで、もっと認知が広がっていくと思っています」

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