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インテル:インテルは単なるチップメーカではないことを理解してもらいたい (2/2)

「ソリューションビジネスではEnd to Endでユーザーを理解することが重要」という町田氏

 ここは強調しておきたいのですが、インテルは単なるチップメーカーではありません。インテルのコアコンピタンスは、もちろんItanium、Xeon、Pentium 4といったプロセッサ製品群ですが、これから派生するマザーボードやOEM向けの完成品も手がけていますし、メーカーがいかに早く市場に製品が出せるかということを我々としても考えています。チップだけ、マザーボードだけでない、半完成品も含めて、市場ニーズに合わせて提供しています。

 また、各種のハードウェアから作られる各種のプラットフォーム、PCAやInfinibandなどのアーキテクチャを標準化するという活動がどうしても必要になってきます。ハードウェアとかソリューションを提供している企業と一緒になって、エンドユーザーがちゃんと使える環境を標準化するということです。こうした活動も積極的に行っています。

 顧客企業の業種や業態によってニーズが変わってきますが、標準化されたプラットフォームを使うことで、開発や移行をより早く行えるようになるわけです。インテルとしてはe-ビジネスに関するシステムインテグレータが提供するアプリケーションやシステムのチューニング、e-ビジネスに関する支援や、開発のコンサルテーション、移行のアドバイスなどもお手伝いしています。

 これからビジネスをやっていこうとすれば、ITの投資が冷え込んでいる状況ですから、いかにコストを抑えて効果を上げていくか、企業としてはITを使ってビジネスを効率よくやっていくことを考えなくてはいけない、しかも短期間に行わなくてはいけない、というようにいろいろな命題があります。インテルとしてはテクノロジーを全面に出しながら、より効率のよいIT投資ができるような製品や活動をしているのです。

ZDNet 町田さんはこれまで、「インテルオンラインサービス」を担当されてきて、今回新しいポジションに就かれたわけですが、以前のご経験をどのように生かしていこうとお考えですか。

町田 インテルのホスティングサービスにおいては、技術の革新と、それを世の中にどのような価値を持たせて提供するか、そういったことを、エンドユーザーとダイレクトにサポートすることをやってきました。エンタープライズビジネスにおいても、End to Endをインテルが理解し、プロセッサのパフォーマンスがどういうところに役に立つのか、どこを改善しないといけないのかということを、最終ユーザーシーンを認識した上で提供することが重要です。この点において私の3年間の経験が役に立つのではないかと考えています。

 マーケットにちゃんとフォーカスすること。サーバもクライアントもちゃんと見て、ニーズなったプロダクトをサポートしていく。ある企業が必要な技術を持っているんだけれども、それを欲しがっているところに行かないというのであれば、インテルがマッチメイキングをし、いい技術を持っているところがあれば投資をして、マーケット自体の創造につながるよう、力を入れて行きたいと思います。インテルが単なるチップメーカーではないんだよということを、外部に理解していただくところにフォーカスしていくつもりです。

2003年、今年のお正月は?
自宅で家族とで過ごします。インテルでの新しい体制作りに、年初からフルスイングできるように頭を悩ませることになるでしょう。また、ゴルフに関してはインプルーブしないといけないということで、打ちっ放しに出かけようと思います(笑)。

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[聞き手:佐々木千之,ITmedia]


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