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アンジェリーナ・ジョリーは「チェンジリング」(クリント・イーストウッド監督)で主演女優賞にノミネート。失踪した息子が戻ってきたと思ったら、ニセの子供をあてがわれ、「本当の息子を捜して」と汚職まみれの警察に訴え続ける母親を熱演している。
社会派ドラマのジョリーも十分魅力的だが、やはりあのビジュアルを最大限に生かすには、ドSキャラのアクションに限る――。そんなジョリーをお求めの方は「ウォンテッド」をおススメ。
人生にウンザリしているサラリーマンのウェスリーには、暗殺者としての才能が眠っていた。それを覚醒させようと現われるのがジョリー。スーパーでの銃撃戦に始まり、暴走カーから半身を乗り出しての撃ち合いシーンなど、どれも豪快で燃える。「マトリックス」の骨子を借りつつも、サイバー理論なんかお構いなしだから、頭を空っぽにして楽しむには最適な1本。
実は主演のジェームズ・マカヴォイの二丁拳銃と筋肉もステキ。スローモーションを駆使したアクションや弾が障害物を避けてカーブするなど、大画面映えする独特のビジュアルも必見だ。撮影の舞台裏は、メイキング映像やドキュメンタリー「ティムール・ベクマンベトフ監督の撮影スタイル」などでお楽しみください(2月25日発売 ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン/4935円)。
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「デッドマン・ウォーキング」(1995)、「ギター弾きの恋」(1999)、「I am Sam/アイ・アム・サム」(2001)でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされ、「ミスティック・リバー」(2003)で初受賞を果たしたショーン・ペンは、今年も伝記映画「ミルク」で同賞にノミネート。市政執行委員になったゲイの活動家ハーヴェイ・ミルクになりきってペンの演技は絶賛の嵐で、受賞の可能性は濃厚である。
さて、2006年に主演した「オール・ザ・キングスメン」は、1949年にロバート・ロッセン監督で作られた作品のリメイク。舞台は1949年のルイジアナ州。汚職まみれの州政を批判し、低所得者の支持を得て州知事になった実直なウィリーが、5年も経つと自らも汚職まみれのスキャンダルに身を落としていく。
前半はペン扮するウィリーが主役だが、後半は地方記者から知事の側近になったジャック(ジュード・ロウ)の存在が大きくなる。監督は「シンドラーのリスト」や「ギャング・オブ・ニューヨーク」などの脚本を手掛けたスティーヴン・ザイリアン。共演はアンソニー・ホプキンス、ケイト・ウィンスレット。政治サスペンスにして、男たちの濃密なメロドラマ。重厚な雰囲気と、豪華キャストの競演に酔いしれたい(ソニー・ピクチャーズエンタテインメント/4980円)
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