福山雅治と柴咲コウの人気コンビが共演し、最高視聴率24.7%を記録した大ヒットドラマ「ガリレオ」の劇場版「容疑者Xの献身」が3月18日にBlu-ray Disc化。
本編BDと特典映像DVDの2枚組。特典は「容疑者Xの誕生!〜ガリレオシリーズベストセラー秘話〜」「湯川学を徹底検証!〜ドラマから映画化、そして公開まで〜」「メイキングオブオープニング」「メイキングオブ雪山登山」「予告編集」などを収録している。
2005年に直木賞を受賞した東野圭吾の人気ミステリー「探偵ガリレオ」シリーズ第3作目を映画化。監督は「県庁の星」の西谷弘。
天才物理学者でガリレオの異名をとる湯川(福山雅治)が、新米刑事・内海(柴咲コウ)を爽やかな笑顔で煙に巻くという冒頭はドラマ版の雰囲気そのまま。一転して、殺風景な道を歩く数学教師の石神(堤真一)、弁当屋で働く靖子(松雪泰子)と娘が映し出される。その母娘がつつましやかに暮らすアパートに元亭主が現れるシーンになる頃には、ドラマ版とは違うテイストであることに気づく。
石神と靖子はアパートの隣人同士。靖子と娘は元亭主をコタツのコードで絞め殺してしまう。物音で気づいた石神は彼女たちを救おうと完璧なアリバイ作りをする。やがて元亭主の遺体は別の場所から発見され、内海刑事と先輩で本庁の草薙(北村一輝)が殺人事件として捜査に乗り出す。石神は実は湯川の同級生で、湯川が「僕が知る限り、本物の天才」と評する人物だった。内海から事件の相談を受けた湯川は、石神と事件の関与を推理するが……。
フジテレビ月9ドラマの映画化と聞けば、映画ファンなら誰もが嫌悪しそう。しかし、この劇場版はドラマ版の軽妙なノリを抑え、人間ドラマに重きを置いた優れモノ。石神と湯川の息詰まる攻防、そこにはライバルでありながらも、お互いの能力を認め合う友情が流れている。また石神は靖子に密かな思いを寄せており、純愛と一言で片付けてしまうにはあまりに複雑な愛がそこに横たわる。推理サスペンスと重厚な人間ドラマに映画ファンも納得の仕上がりだろう。
ドラマから続く福山と柴咲のコンビネーションもいいが、むしろ主役は堤真一と松雪泰子。特に堤真一は、人生に絶望していた男の孤独感を微妙な表情で見事に体現している。
しょせんドラマの延長線上でしょ、と言うことなかれ。湯川のセリフを借りるならば、「実に面白い」本作、敬遠せずにぜひどうぞ。
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