Windowsにもほしい「iSync」Mobile Weekly Top10

» 2004年03月11日 23時50分 公開
[斎藤健二,ITmedia]

Mobile Weekly Top10 3月4日〜3月10日

1位 900iは、いつ“旋風”を巻き起こすのか
2位 折りたたみ傘+充電台+N900iで“勇者気分”
3位 au、月間契約者数トップを守る〜2月契約者数速報
4位 ドコモ九州、純減を避け約800契約を水増し
5位 機敏な動作、撮った後も快適な「P900i」
6位 コンパクトなQVGA端末「A1402S」、都内で週末にも登場
7位 「N900i」にも〜再起動するバグ
8位 光の国はタイの国? 幻のウルトラフォンを求めて
9位 総じて彩度が高く鮮やか、AFも効果大〜「P900i」
10位 ツーカー、カメラとサブディスプレイ付きで最薄の「TK41」

 アップルが提供を始めた「iSync 1.4」は2月18日の記事参照、なかなか素晴らしいシンクロナイズソフトだ。

 米AppleでiSyncやiCalを担当するデイビッド・コンウェイ プロダクト・ライン・マネージャーは、「デバイス間の壁を超えたシンクロナイズをすること」だとビジョンを話す。

 iSyncひとつで、カレンダーソフトiCalなどで管理しているMacintosh上のデータを、国内117種の携帯電話と同期。さらに「.Mac」というインターネット上のサービスとも同期が行える。「iPod」のカレンダー機能ともシンクロナイズさせられるのだ。同期の精度も、レコード単位ではなくフィールド単位──つまり、携帯で電話番号を追加し、Macintosh上でメールアドレスを追加して同期させても、両方の変更が反映される。

 PDAを使ってきたユーザーにとっては当たり前の“シンクロナイズ”だが、昨今、携帯電話で電話番号を管理することが増える中で、情報がいろいろなデバイスに散乱している……。そんなユーザーが多いのではないだろうか。

 携帯電話向けのシンクロソフトもいくつかあるし、富士通製のFOMAなどOutlookと同期できる端末もある。しかし、ほとんどの場合1対1のシンクロで、自分の持っている複数のデバイスでデータを共有するのは難しい。

 こんなことが簡単に行えるiSyncは、情報管理に関心を持っているユーザーには待望のソフトだろう。

 Macintoshユーザーなら。

 シンクロナイズはできるだけ多くのデバイスでできるほど、効果が大きい。iSyncから同期できるデバイスにWindowsも含められたら、「デバイス間の壁を超えたシンクロナイズ」というAppleのビジョンにも一歩近づくことになるだろう。

 もっともAppleはiSyncを無償で提供しており、コンウェイ氏は「シンクの体験はMacのみに」と話している。iTunesはWindows版が無償で提供されているが、これもiPodという稼ぎ頭のデバイスがあってこそ。「iTunesのことは言えないし、iSyncのビジネス展開も言えないが、Macでだけ体験できるものだ」とコンウェイ氏。

 現在のiSyncの位置づけは想像がつくし、無償でも有償でもWindows向けの提供は難しいだろう。ただiTunesに対するiPodのように、iSyncが利用できるPDAをAppleが提供すればiSyncの立場も変わるかもしれない。現状のPDA市場を見ると、その可能性は皆無だとも思うが。

 ともあれ、iSyncは素晴らしいソフトだ。だからこそ、Windowsも巻き込んだ形での展開を期待してしまうのだ。

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