900iシリーズ4モデルが出そろった3月、ドコモの純増数に注目が集まったが、またもやauにトップを奪われてしまった(4月7日の記事参照)。依然、累計シェアでは5割以上を占めるなど、トータルでのドコモのシェアは大きいが、2003年度を通じた純増数でも首位をauに明け渡すなど、ドコモにとっては好調とはいえない1年になった。
気になるのは900iシリーズがある程度出そろったにもかかわらず、純増数で勝てなかった点。 「一言でいうと、究極のiモード携帯」(夏野氏)が出たにもかかわらずauに負けてしまうのなら、いつどの端末で巻き返せるのか──が、現状では見えてこない。
もっともキャリアとユーザーの間に温度差があるのも事実。たしかに900iでFOMAユーザーは飛躍的に増えたが、これまでにない機能が搭載された半面、基本ソフト部分の進化が停滞気味で、不満を覚えるユーザーも少なくない(4月6日の記事参照)。
ドコモ | au | ツーカー | ボーダフォン | |
---|---|---|---|---|
2001年度 | 475万7000 | 122万8700 | -6万2700 | 225万4200 |
2002年度 | 307万8000 | 183万4900 | -10万8100 | 173万1300 |
2003年度 | 206万5700 | 290万9700 | -15万1500 | 103万9100 |
auがEZwebでのEメールヘッダ表示機能を6月4日から提供(4月8日の記事参照)する。これにより迷惑メール送信元を絶つ対策としての効果が期待される。PCからのヘッダの確認については、auとボーダフォンが提供しているが、携帯電話単体でヘッダ情報を閲覧できるサービスは、初となる。
ボーダフォンはユーザーからの情報提供を元に、迷惑メールの送信元9320回線を停止したことをアナウンスした(4月4日の記事参照)。寄せられた情報は3月24日までに75万件あったという。注意が必要なのは、迷惑メールの転送方法。そのままstop@meiwaku.vodafone.jpに転送するのではなく、受信したメールの本文先頭に、送信元の携帯電話番号、受信年月日、時刻を半角カンマで区切った形で入力して転送する必要がある。
今週もまた新端末が発表された。地上アナログテレビとFMラジオの受信機能を備えたボーダフォンの東芝製端末「V401T」だ。ボディデザインに「J-T010」(2003年6月の記事参照)の面影を残すこの端末は、視聴中のテレビ番組を最長12分録画できる「録画機能」を装備。使いすぎや不適切なサイトへのアクセスを防げるリミットモードは、テレビやラジオの利用時間も制限できる。
最近のボーダフォンで気になるのは、端末側の付加機能としてはユニークなものが多いものの、キャリアとしての新サービスが出てこない点。ドコモ、auともキャリアが仕掛ける新サービスが新規契約増につながっていることもあり、ボーダフォンの新サービスに期待したい。
4月上旬から中旬以降に発売といわれているのが、INFOBARの新色「ANNIN」、Bluetooth機能を備えた「A5504T」、ボーダフォンのメガピクセルカメラ搭載VGS端末「V801SH」の3端末。発売日情報は要チェックだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.