ドコモの次なる戦略は「リアル連携」──非接触ICチップFeliCaを活用した通信以外のビジネスだ。2005年度末には対応端末1000万台を見込んでおり、本格的に市場が立ち上がるだろう(12月15日の記事参照)。そこで改めて、FeliCa携帯のビジネスモデルの真価が問われることになる。
端末は、年明けから「901iシリーズ」の未発売機種──「D901」「N901iC」「P901i」が発売になる。
続いて3月から4月には、普及版FOMA「700iシリーズ」が登場する見込みだ。安価な端末の投入により、増大するインセンティブコストを抑えると共に、一気にFOMAシフトを加速させる。2005年末には、ムーバとFOMAの契約数が逆転するロードマップを描いている。
同時期には、“ビジネスFOMA”ことMotorola製のFOMAも投入する予定になっている。
2005年末には、「902i」シリーズが投入されるだろう。詳細は不明だが、2004年の冬が“足場を固めた901i”だったのに対し、今度は画期的な新機能が搭載されてくると見られる。現時点ではプッシュツートークあたりが候補として考えられる。
技術面では、下り最大14.4Mbpsの通信速度を持つHSDPAがスタートする。高速通信に対応した新サービスのほか、定額制の料金見直しも期待される。
KDDIは、次なる戦略として「携帯のメディア化」を狙う。WIN端末向け大容量コンテンツのプッシュ型サービス「EZチャンネル」が1つの例。またFMラジオに代表される既存メディアとの連携が2つ目の例だ。
端末は、WIN端末のFeliCa対応が発表されている。2005年秋をめどに対応端末を投入し、2006年度以降のWIN端末はFeliCaに標準対応する予定だ(9月28日の記事参照)。
au端末納入メーカーは、地上デジタルテレビ放送対応端末開発に意欲的だ。FMラジオの搭載で一歩先ゆく三洋電機を中心に、端末の開発が進んでいる模様(10月6日の記事参照)。これもメディア化戦略の1つだ。
新技術の導入は、特に発表されていない。WIN端末が使っている通信方式cdma2000 1x EV-DOの新バージョンRev.Aなどの新技術も用意されているが、「来年度の段階ではEV-DOの次は見えてこない」(小野寺正社長)状況だ(12月15日の記事参照)。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.