Vodafoneグループの一員となり、社名も変更(2003年の記事参照)。こうした移行に伴う混乱がやっと収まり、本格的に攻勢に出るのが2005年だ。
新社長の津田志郎氏は、今のところ「Vodafoneグループ全体のパワーをうまく利用する」という従来通りの戦略を話すに留まっている(12月8日の記事参照)。
端末は、この冬投入した3G端末が試金石となるだろう。Nokia、Motorola、Sony Ericssonといった海外大手の端末を国内で発売(9月22日の記事参照)。シャープ製の端末も、インタフェースなどはかなり“海外風”にアレンジした。これはVodafoneグループ全体の大量調達によるコスト削減の一環。これらの端末が日本で受け入れられるかに注目が集まる。
もう1つはプリペイド携帯電話だ。不正利用の温床となっていると指摘され社会問題化している中、ボーダフォンは唯一積極姿勢を崩していない。既にプリペイドはボーダフォン契約者の11%に達している(12月8日の記事参照)。
ドコモ(旧NTTパーソナル)は「FOMAの補完的位置づけ」、アステルグループは各地で撤退(12月13日の記事参照)──。衰退著しいPHS事業者の中で、一人気を吐くのがDDIポケットだ。
KDDIからCarlyleと京セラに売却され、2005年2月には社名も「ウィルコム」に変更(10月14日の記事参照)。親会社のくびきからも逃れたことで、積極的な攻めに出る。
2月には従来の約2倍となる、最大256Kbpsのサービス「エアエッジプロ」をスタート(12月30日の記事参照)。マイクロセルの利点を生かし、「3GはPHSにはかなわない」と主張。データ通信ニーズに応えていく。従来と異なる周波数帯を使う高度化PHSも準備している(11月26日の記事参照)。
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