日本でもキャリアブランドのノキア端末はリリースされているが、セキュリティの観点などから、Symbianの証明書のないアプリケーションは基本的にはインストールできない仕様になっている(2005年2月の記事参照)。証明書なしのアプリをインストールする方法もあるが、SISファイル(インストールパッケージ)の内容をいったん展開してから端末にコピーする必要があるなど、海外のノキア端末に比べてその手順は煩雑になる。
こうした事情からか、「ノキアが自社ブランドで投入する『E61』は、証明書のないアプリケーションも手軽にインストールできるのか」という質問が多数寄せられた。
ノキアに確認したところ、E61のアプリケーションマネージャーには「署名済みのみインストールする」「すべてのアプリケーションをインストールする」という設定が用意され、いずれかを選択できるという。つまり、ここで後者を選べば、証明書のないアプリケーションでもインストールできるわけだ。
ただし同社は「商用でユーザーに提供されるアプリケーションは、署名を必要とするAPIを使いこなしたものとなっているため、署名なしで利用可能なAPIで作られたアプリケーションはユーザーから見て魅力の乏しいアプリケーションになる場合もある」ともコメントしている。
ノキアが最初にSIMロックフリーの端末を投入すると発表した際、「E60」とE61を投入するとしていた(11月30日の記事参照)。これが12月8日の発表でE61のみ投入とアナウンスされたことから、E60はリリースされないのかという質問も寄せられた。
これについてノキア・ジャパンのモバイルデバイス プロダクトマーケティングマネージャーの大塚孝之氏は「商品のライフサイクルの問題から、E60の投入は見送った」と説明している。「E60は端末のライフサイクルの終わりにさしかかっている。この分野には別の新しいソリューションを検討したい」(同)
「E61の発売日を知りたい」という質問も多数寄せられた。ノキアのリリースには「年内の出荷を予定」と書かれているが、発表会では「希望としては、クリスマス前に出荷したい」(大塚氏)というコメントもあった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.