5分で分かる、先週のモバイル事情11月10日〜11月16日

» 2007年11月19日 11時49分 公開
[ITmedia]

「au買い方セレクト」開始──旧機種は依然“1円”販売も

 11月12日、KDDIの新たな端末販売制度「au買い方セレクト」が全国で一斉に導入された。

 au買い方セレクトは、初期費用を抑えて携帯を購入し、充実したサポートを受けたいユーザー向け(ただし基本2年縛り)の「フルサポートコース」と月々の利用料金を抑えたいユーザー向け(ただしKDDIが購入価格の一部、2万1000円を補助する「購入サポート金額」はなし)の「シンプルコース」のどちらかを選んで端末を購入・契約する制度。

 売り場にはそれほど混乱はなく、静かなスタートを切った。量販店などでは「“2年縛り”なしで契約したいユーザーの多くは、11日までに契約を済ませたようだ」という声も聞かれた。

 au買い方セレクトの開始で、販売店に支払う販売奨励金(インセンティブ)額は調整された(インセンティブに総じて含まれていた端末価格分が分離され、ユーザーの支払額から直接割り引く方法に変わった)が「各オプションサービス加入におけるインセンティブは従来とそれほど変わらない」(販売店店員)とのことで、旧機種などは今までどおり「0円」「1円」での販売も行われている。

ソフトバンクモバイルとの協業で「ディズニー・モバイル」開始

 ウォルト・ディズニー・ジャパンが11月12日、ソフトバンクモバイルと協業でディズニーブランドの携帯電話事業「ディズニー・モバイル」を2008年春に開始すると発表した。両社は互いの強みをいかし、端末や各種サービス、コンテンツの開発、マーケティング、実サービスの提供などで協力する。

 ソフトバンクモバイルの通信ネットワークや販売ネットワーク、技術、コンシューマサービス、そしてディズニーの持つブランドやエンタテインメント資産、クリエイティビティなどを融合し、これまでにない携帯電話サービスの提供を目指す考え。なお、ディズニー・モバイルの契約はウォルト・ディズニー・ジャパンとの間で結ぶ形になり、ほかのキャリアとの間でMNP(番号ポータビリティ制度)の利用も可能になる。ディズニー・モバイルはソフトバンクモバイルのインフラを使ってはいるものの、あくまで「独自のキャリア」という位置付けになる。

 サービスの詳細などはまだ明らかになっていないものの、音声サービスの再販ではない、日本型MVNOとしてその動向に注目が集まる。

MVNO時代をにらみ、イー・アクセスが「MVNOコンソーシアム」を結成

 イー・アクセス、NECビッグローブ、ソネットエンタテインメント、ドリーム・トレイン・インターネット、ニフティ、ハイホーの6社が「MVNOコンソーシアム」を結成した。11月20日に開催される第1回会合には、コンソーシアムには参加していない朝日ネットと、2.5GHz帯でモバイルWiMAXを利用したMVNO事業を展開する予定のオープンワイヤレスネットワーク(OpenWin)も出席する。

 MVNOコンソーシアムは、MVNO事業の円滑な推進に向けて、課題を共有し、共同で検討/解決していくことを目的に結成された。各社は問題点の解決だけでなく、共同マーケティングや通信と放送のデジタル化の中で創出しうる新たな事業の共同研究なども行う。

ウィルコム、海外事業者との協業を推進

 ウィルコムは11月13日、中華人民共和国の通信事業者大手 中国網絡通信とPHS事業推進のための包括的契約を締結したと発表した。中国網絡通信は中国でPHS、固定電話、ブロードバンドなどを扱う総合通信事業社。2007年10月末現在で約3000万人のPHS加入者を抱える。

 ウィルコムは、11月9日にタイのPHS事業者AWCと、次世代PHS導入に向けた共同検討について契約を締結しており、PHS技術の海外事業者への展開を積極的に行っている。

 2.5GHz帯を利用する次世代高速無線技術として、次世代PHSを推進したい考えのウィルコムは、PHSの技術を海外事業者にも活用してもらうことで、“国内だけの技術”ではないことをアピールしたいものと考えられる。

海外へも「おサイフケータイ」が広がるか──NFC事業に動き

 11月13日からフランス・パリでICカードの展示会「CARTES 2007」が開催されたのに合わせ、NFC(Near Feild Communication:近距離無線通信)技術に対応する携帯を用いた非接触決済サービス関連の発表も相次いだ。

 NFCは、2003年12月に国際規格化された13.56MHz帯を使用する近距離無線通信の規格。NFCチップを搭載する機器同士を近づけ、最大 424kbpsで双方向通信できる。国内で広く普及するFeliCaや海外および国内の住民基本台帳カード、運転免許証などの公共系カードで使用する ISO14443TypeA(Mifare)/ISO14443TypeBとも互換性があり、上記規格に対応するICチップへの読み書きに対応。ハンドオーバー(機器間通信)も可能とする。

 ソフトバンクモバイルおよびマスターカード・ワールドワイド、ジェムアルト、オリエントコーポレーション、Samsung電子、日立製作所、日本ヒューレット・パッカードの7社は11月13日、NFC対応携帯を活用する実証実験を2008年度に開始すると発表した。

 またソニーとNXPセミコンダクターズは11月14日、非接触IC事業に関する合弁会社Moversa(モベルサ)を、オーストリアに設立した。現在ソニーは「FeliCa」、NXPは「MIFARE」としてそれぞれに異なる規格のOSによる非接触IC事業を展開している。モベルサが提供するセキュアICチップは、FeliCaとMIFAREの両機能に加え、他の規格の非接触IC技術方式のOSなど、複数の非接触OSが搭載可能になる。

携帯向けのマルチメディア放送に対する各社の思惑が交錯

 総務省が11月12日、携帯向けマルチメディア放送懇談会の第4回会合を開催。衛星放送協会、民放連、日本コミュニティ放送協会、NHKとクアルコムジャパン、パナソニック モバイルコミュニケーションズがそれぞれの立場での考えを表明した。

 衛星放送協会は、「ハードとソフトを分離し、多くの事業体が参加できるようにすべき」と主張。日本民間放送連盟(民放連)は、ワンセグの普及に続いて、「ラジオのデジタル化が不可欠」と表明した。一方、日本コミュニティ放送協会は、コミュニティ放送用のアナログ周波数が大都市圏で不足していることから「コミュニティ放送用のアナログ周波数が必要」との意見を述べた。

 日本放送協会(NHK)は、利用者、事業者どちらの立場からも「1つの標準方式に統一するのがいい」ことを強調した。一方クアルコムジャパンは「競争という観点から、複数の放送方式を導入してもいい」と逆の立場。

 端末メーカーの立場から意見を述べたパナソニック モバイルコミュニケーションズは「世界中どこに行っても使える規格にする努力を」と世界展開を視野に入れるべきことを説明した。

ドコモ、国際ローミングやGPS活用に新施策

 アジア・太平洋地域の通信キャリア9社が参画する「コネクサス・モバイル・アライアンス」(Conexus Mobile Alliance)が、国際ローミングサービスの強化に向けた各種の新サービスを発表。ドコモはアライアンス加盟キャリアのエリア内で、2008年3月までをめどに、海外でPCと接続してデータ通信を行う際のパケット料金を一定量まで定額とし、それ以上の利用があった場合には従量課金とする料金体系を導入する予定を明らかにした。ただしiモードのパケット通信料は準定額の適用外となる。

 また12月7日には、GPSを搭載した位置情報通知専用の端末「CTG-001G」を発売する。CTG-001Gは、音声通話機能を持たない通信機能付きGPS端末。スライドスイッチを備え、スイッチを引くとブザーが鳴り、現在位置を通知する機能も備えるほか、LEDの点灯や音で位置情報の送受信が行われたことを通知する。

 この端末は法人向けの位置情報サービス「ビジネスmopera GPSロケーション」の専用端末という位置づけ。なおサービスは法人向けに提供されるため、ドコモ法人営業部門のシステム販売でのみ入手可能だ。個人ユーザーはASPサービス提供会社と契約することで利用できる。

KDDI、法人向け通話料割引サービスを発表

 KDDIは11月13日、KDDI固定およびNTT加入電話からau携帯へ通話する際、すべてのau携帯への通話料を15%割り引くサービス「auケータイ着信割引」を2008年2月に開始すると発表した。月額料は無料。

 対象となるのはKDDIメタルプラス(事務所用)、KDDI光ダイレクト、KDDI光ダイレクト over Powerd Ethernet、KDDI-IPフォンと、0077発信したNTT電話(INS64/1500含む)。同一法人名義のau携帯を1台以上所有する場合、対象すべてのau携帯への通話料を15%割り引きする。

 また同日、法人向けのグループ内通話定額料金プラン「ビジネス通話定額」の適用範囲を拡大すると発表。2008年2月利用分から、au携帯間とau携帯からKDDI固定電話間の通話に加え、KDDI電話(KDDIメタルプラス 事務所用、KDDI光ダイレクト、KDDI光ダイレクト over Powerd Ethernet、KDDI-IPフォン)からau携帯への通話も定額の対象になる。

ドコモとKDDIの割引サービス広告に警告

 公正取引委員会は11月16日、NTTドコモの「ファミ割MAX50」「ひとりでも割50」の告知チラシと、KDDIの「誰でも割」の一部告知チラシについて、景品表示法第4条第1項第2号(有利誤認)の規定に違反するおそれがあると警告した。

 どちらもサービス内容の訴求に比べて解約金や契約期間に関する記述が明確でなく、契約が、解約の申し出がない限り自動更新となることなどが明示されていなかった。

 総務省でも、ドコモとKDDIに対し、利用者が誤認するおそれのない分かりやすい情報の提供と適正な表示を行うことに関し、一層の留意を図るよう要請。また、電気通信事業者協会(TCA)に対し、同様の趣旨を会員事業者に周知するよう要請した。

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