デザイン重視の“amadanaケータイ”「N705i」だが、通話やメール、Webブラウジングに次いで利用シーンが多いミュージックプレーヤーの操作性はどうだろう。「N904i」で好評だった使い勝手の良さが損なわれていないか、気になるところだ。今回は音楽再生機能を中心にチェックしていく。
N705iのミュージックプレーヤーは、N905iやN905iμと同じく、着うたフル、SD-Audio、WMAを再生できる。連続再生時間は着うたフルとSD-Audioが約21時間40分、WMAが約23時間20分だ。SD-Audioを約85時間、着うたフルとWMAを約55時間再生できるN905iには及ばないが、通学通勤の往復や空いた時間にちょっと聴く程度であれば問題ないだろう。着うたフル用の本体メモリは約80Mバイトで、1曲あたり1.5Mバイトとすると、約53曲を本体に保存できる。
ミュージックプレーヤーは、サイドの[MUSIC]キーを長押しで起動し、これは本体を閉じていても開いていても可能だ。さらに素早く音楽を起動したければ、「chキー設定」で「ミュージックプレーヤー」を設定すれば、以降は[ch]キーを短押しするだけで音楽が再生できる。待受画面からキーの“短押し”でミュージックプレーヤーを起動できる機種は少ないので、ケータイで音楽をよく聴く人は、覚えておきたい。
なお、マナーモード時に端末を閉じた状態で[MUSIC]キーを長押ししても音楽は起動しないが、イヤフォン装着時は起動する。また、音楽を中断してサイドキーや[ch]キーからプレーヤーを起動すると、中断したところから再生する。
プレーヤーの基本仕様はN905iやN905iμと同じだ。再生中にメールキーを押して「MENU」を選ぶと、再生画面下部に表示されたアイコンから、イコライザ、SRS_WOW、リピート、シャッフル設定などが行える。なお、イコライザは「1」キー、SRS_WOWは「2」キー、リピートは「3」キー、シャッフルは「4」キーに割り当てられており、ワンタッチで設定できる。
イコライザとSRS_WOWは、機能メニューの「動作設定」→「サウンドエフェクト」から設定することもできる。イコライザはオフを除き9種類、SRS_WOWはオフを除き10種類が選べる。SRS_WOWには3つの「ユーザ設定」が用意されており、「Width」(音の広がりの幅)「Bass」(低音)、「Treble」(高音)を調整できる。
音楽を再生しながらiモードやメールを使う“ながら操作”ももちろん可能だ。音楽再生中に[MENU]キーを押すとタスク切り替え画面が表示され、メールキーからメールメニュー、iモードキーからiモードメニューを呼び出せる。[MENU]キーを2回押すとメニュー画面が表示され、iモードとメール以外の機能も選べる。なお、音楽再生中に電源キーを押して「BGM再生」を選ぶと待受画面に戻る。
音楽再生中に利用できる機能は、メールとiモードのほかは、スケジュール、アラーム、テキストメモ、電卓、辞典、ライフヒストリービューア、データBOXの「マイピクチャ」「マイドキュメント」など。音楽のほかに同時に起動できる機能は最大3件(機能によって異なる)までだ。カメラ、バーコードリーダー、赤外線などは起動できず、iアプリを呼び出すと音楽は停止する。前回試したが、ワンセグを起動した場合も同じだ。
本体を閉じた状態でミュージックプレーヤーを使う場合は、サイドキーを使って操作する。マナーキーの短押しで音量アップ、長押しで曲の頭出し、[MUSIC]キーの短押しで音量ダウン、長押しで曲のスキップが可能だが、サイドキーから一時停止することはできない。また、BGM再生中にはサイドキーを使った操作もできない。
音楽のプレイリストは全曲リストを除き最大20件を作成でき、1件のプレイリストには最大99曲を登録できる。プレイリストには着うたフル、SD-Audio、WMAファイルを混在させることも可能だ。
N705iの音楽再生機能で少々残念なのは、サブディスプレイに曲名やアーティスト名が表示されないことだ。また、閉じた状態で一時停止できないなど、同じNEC製のN905iと比べると、操作性でやや劣る部分もある。とはいえ、本格的な音質設定や統合プレイリストなど、Nケータイならではのこだわりは継承されている。手軽に楽しむ音楽プレーヤーとして問題なく使いこなせるだろう。
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