第1回 中国のPHS「小霊通」、格安通話が期待できる「PIMカード」とは:徹底解説 ウィルコムのPHSを中国で使う方法(2/2 ページ)

» 2008年06月10日 00時00分 公開
[山根康宏,ITmedia]
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photo 中国網通は北京市など北部で固定電話事業を展開。なお「小霊通」は中国では写真の簡体字表記となる

 さて、小霊通は携帯電話型の端末を利用するものの、中国では「移動体通信」ではなく「固定電話の移動可能な端末」という位置付けのサービスとなっている。すなわち中国政府は小霊通を「ケータイ」ではなく「固定電話」として認可している。

 このため、小霊通の電話番号はサービスを展開する各都市の固定電話と同じ番号体系になっており、日本のようにPHS専用の電話番号は付与されない。よって小霊通は都市をまたいで利用することもできない。例えば上海市で契約した小霊通は上海市のみでしか利用できず、国内ローミングも不可能だった。小霊通が固定電話であることを考えると確かにと思うところはあるが、一方の携帯電話は中国全土でそのまま利用できることから、特にビジネスユーザーなどから小霊通は敬遠されがちなサービスになってしまった。

 そこで2005年から、携帯電話と同様に「端末」と「回線契約」を分離するための技術が導入された。それが「PIMカード」だ。PIMカードにはGSM/3G携帯のSIMカードと同じように、契約者の電話番号や契約内容が保存される。それまでの小霊通端末は契約都市だけでしか利用できなかったが、PIMカードの導入により、1台の小霊通端末で訪問先の都市ごとにPIMカードを入れ替えて利用できるようになった。ウィルコムのX PLATEが中国で利用できるのも、中国のPHSが早くから回線と端末の分離を実現できていたことが大きいだろう。

中国でPIMカードを入手するには

 では、外国人が中国で小霊通のPIMカードをどのようにして入手するのか。ウィルコムによると日本国内の旅行者でもプリペイド契約のPIMカードを中国現地で購入できるそうだが、小霊通は前述のとおり、あくまでも「固定電話」である。すなわち現地では「契約」が必要なはず。本当に大丈夫なのか、中国に居住していない日本からの旅行者が簡単に現地で契約できるのか──。ここがかなり気になっていた。

 というわけで、この点を実際に試してみるのがこの企画の目的となる。

 今回は中国の3大都市である広州、上海、北京を訪問し、実際に現地で小霊通のPIMカード契約を行った。果たして簡単に小霊通の契約はできるのか、それはどうやるのか。オリンピック観戦を中心に、観光で中国へ行く予定の人はもちろん、ビジネスで中国へ渡航する人も参考にしていただければ幸いだ。


→(次回へ続く)

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