第5回 なぜ、“激安”ケータイがあるのか:ケータイの「分離プラン」を改めて考える(2/3 ページ)

» 2009年02月04日 17時25分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

 ドコモやau端末分離プランで購入すれば、確かに基本料金はソフトバンクのホワイトプランと同額の(最安値で)980円まで下がるが、端末購入時の分割代金を加えた月の総支払い額で考えるとインパクトはやや薄れがちだ。ソフトバンクは端末の分割支払い額と月月割の額が同じである「新機種でも実質0円」端末を分割払いで購入すると、月の利用料金を含めて980円に抑えられるのでなおさら。この対抗策として、旧モデル(一部、やや不人気の現行機種なども含む)を分離プランで、かつ一括で安価に売る選択肢が当てはまった。

 なお、ドコモとKDDIは無料通話分や家族間で無料通話分を繰り越し、あるいは共有できるので、これをうまく活用すれば月額980円の“元”も取れると考えることが可能だ。契約時に約2年の継続利用契約条件が課されるが、月に980円の負担であれば、9950円の契約解除料金を払ってまで短期解約する理由も少なくなる。さらに旧モデルとはいえ新品の端末が手に入るし、ドコモの場合はFOMAカードを差し替えることで、端末を使い分けることもできる。

 ちなみに、月額980円のホワイトプランを導入するソフトバンクモバイルは、月々の支払い額をタダ同然(2009年2月から、ユニバーサルサービス料の8.4円のみ)で済ませられる「スパボ一括」と呼ぶ方法がある。こちらも無理して解約する理由はない。このスパボ一括を利用して、他社携帯をメインで使用する人が“ソフトバンクユーザーの友達や家族と無料通話やメールするためだけに契約する”といったシーンも増えている。

photo ソフトバンクモバイルは2009年1月30日に新たな販売方法「スマート一括」を導入した

 もっとも「スパボ一括」に関しては、ソフトバンクモバイルも是正の方向に動いた。ユーザーの月々の支払い額がタダ同然(ユニバーサルサービス料のみ)ではさすがに端末価格を0円/1円までには下げられず、端末価格が数千円程度でも、店頭効果でドコモやau端末に見劣りする場合がある。それより、端末をどう考えても赤字で売ることになる上に短期解約が容易である(スパボ一括、というか「新スーパーボーナス」で購入した場合の契約解除料金はない。分割金の残額が代わりの解約抑止力になっていた)のはキャリアとしてまったく都合が悪い。また、月々の支払い額がタダ同然となるのは、仕組みが分からない人にはかなり非現実的で受け入れにくく、いわゆる「タダほど高いものはない」という目で見てしまう人も多くいただろう。

 そこでソフトバンクモバイルは、ドコモやKDDIと同じような方法で、2年間の長期利用契約(契約期間終了後の申し出がない場合、自動更新)を前提に、端末代金から1万5750円を割り引いて一括払いのみとする「スマート一括」という新たな販売方法を2009年1月30日に正式導入した。

 スマート一括の料金プランはホワイトプランに限定され、ホワイトプランの980円(とユニバーサルサービス料)だけは最低でも毎月発生する。また、契約解除料も設定。2年おきの契約更新月以外の解約や料金プラン変更で9950円が発生する(例外は新スーパーボーナスで機種変更を行った場合のみのようだ)。こうすることで、割り引き金額次第で端末を0円/1円で販売でき、月々の料金は980円/月から。ソフトバンクモバイルなら家族だけでなくソフトバンクユーザー間の通話やメールもお得ですというような、ある意味、無難な売り方ができる。

 ウィルコム端末はどうか。ウィルコムは今まで他社ほど積極的には実施してはいなかったものの、2008年末に「WX310Kスペシャルモデル」というお得モデルが登場したことで様相が変わってきた(2009年1月19日現在、nico.スペシャルモデルをはじめ、TTや旧データ通信端末を対象にした販売も行われた)。

 このスペシャルモデルは、W-VALUE SELECTを利用した新規契約により、頭金0円、24回払い時の分割額が980円/月、そして、月々の利用料金から割り引く“W-VALUE割引”の額が2900円/月と高額に設定された機種。月額2900円のウィルコム定額プラン分をそのまま充られるので、24カ月間は端末の分割額である980円/月で利用できるという仕組みだ。

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