iidaの新モデル「PLY」は、5つの層を均等に積み重ねるという独特のデザインを採用し、右側面には各層と同色の「タブキー」を搭載している。ボディカラーはbrown、pink、blackの3色を用意し、温かみのある自然な色合いにこだわった。
本体のサイズは約53(幅)×102(高さ)×14.5(厚さ)ミリ。5層を重ね合わせる特殊な構造ながら、厚さ14.5というスリムなボディを実現した。ただし幅はタブキーを搭載したことで53ミリとやや太くなっている。PLYは「iPhone 3GS」や「biblio」よりは一回り小さく、比較的小型のボディといえる。また“フラットな面”にもこだわり、タブキー以外はディスプレイ面、側面、裏面ともに凹凸のない形状となっている。
5つの層にはそれぞれ異なる着色を施し、自然な色合いになるよう調整には約1カ月の時間を要したという。「少しでも色味が変わると色の調和が乱れるため、約1000色を紙に出力した」(説明員)というほど徹底的に検証した。質感も重視し、層ごとにツヤの具合も変えている。PLYは“温かみ”のある手触りを演出するために、メタリックなカラーや素材をあえて採用していないが、「層ごとに質感を変えることで安っぽく見えないように工夫した」(説明員)。
フラットかつ小型ボディを優先したため、ワンセグ用アンテナは外付けタイプとなっており、同梱のイヤフォン変換アダプタを使用する。このイヤフォン変換アダプタを収納するケース(試供品)も同梱しており、“PLYのミニチュア版”としてストラップにもなる。このケースも神原秀夫氏がデザインを手がけた。さらに、収納ケースを開き、(ケース)側面の窪みにPLYを横向きに置くと、ワンセグ用のスタンドとして役立つ。ただし「収納ケースは試供品なので、スタンド使用時にPLY本体にキズなどがついた場合はサポート対象外になる」(説明員)とのこと。
タブキーにはキーロックやマナーモードの設定、カメラの起動、よく使う機能を集めた「クイックアクセスメニュー」の起動、クリア操作などが割り当てられている。閉じた状態だとディスプレイをタッチして操作したくなるが、タッチパネルには対応していない。形状はディスプレイが縦方向に開く一般的なスライド型で、十字キーやダイヤルキーで操作をするのが基本となる。なお、タブキーは本体を開いた状態でも使える。
「神原氏がラジカセのキーをイメージした」(説明員)というタブキーは、スライドするロックキーを除き、サイドキーを押す感覚で側面から押して操作する。PLYを横向きにすると上から押す形になり、確かにラジカセを連想させる。なお、タブは5つあるが、「端末を落としたときに衝撃をガードする」(説明員)ため、最上部の「PLY」ロゴと最下部の「iida」ロゴはキーとしては使えない。
2つ目のタブキー(上キー)を長押しすると、あらかじめ設定した機能を呼び出せる。初期状態ではBook Playerが設定されているが、「ユーザー補助」の「カスタマイズ設定」から電子辞書、ワンセグ、LISMO Player、EZチャンネルプラスも設定できる。
本体を閉じたままでもタブキー→クイックアクセスメニューからよく使う機能を呼び出せるが、タブキーを使った操作はスクロールや決定、クリアなどに限られる。本体を閉じたまま電話を発信、応答することもできない。タブキーの長押しでカメラの起動はでき、ズームやシャッターは可能だが、撮影時のサブメニューは閉じたままでは呼び出せない。
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