9月9日に開催されたiidaの新モデル発表会で、コンセプトモデルながら多くの注目を集めていたのが、携帯電話と連携するロボット「Polaris(ポラリス)」だ。同モデルは、マネキン型ロボット「Palette」などを発表したフラワー・ロボティクスとのコラボレーションにより誕生した。
Polarisは自律行動ができる学習機能付きロボットを目指して開発されており、携帯に保存されたユーザーの情報、いわゆるライフログを分析して、ユーザーにさまざまなレコメンド情報を提供する。人間の生活に根付いた“実用性のあるロボット”を目指し、エンターテイメント性はあえて強調していないというが、丸みを帯びたデザインや愛嬌のある動きで、ペットのような親しみやすさも演出されている。
公開された試作機は人の遠隔操作によって動いており、自律行動の様子や学習能力を見ることはできなかったが、Polarisが思い描く“ロボット×ケータイ”コンセプトをうかがい知ることができた。それでは、写真と動画でPolarisを紹介しよう。


球体型のロボットに携帯端末を近づけると、桃が割れるように球体がパカッと開く。ロボットの内部には端末のクレードルがあり、そこに端末を置く。試作機は遠隔操作により動いていたが、センサーによって端末が近づいたのを認識し、自動で開くようになるという。加えて、自律移動時にはセンサーによって段差などを回避しながら動く。クレードル部のすぐ下にある3つの黒い穴にセンサーが搭載されるとのことだ
ライフログの解析は、Polaris本体、またはサーバーで行い、その結果をテレビなどのディスプレイを介して表示する。スケジュールの管理をサポートしたり、歩行距離をデータベース化して体調管理のインストラクターになったり、食事のデータを分析して食生活のアドバイスをしたりと、さまざまなサジェスト機能が想定されている
端末の試作機はタッチパネルを搭載していた。一般的な携帯ではユーザーはメニュー画面から使いたい機能へアクセスするが、Polarisの端末では、ユーザーの行動履歴や位置情報、時間帯などさまざまな情報を基に、“必要そうな機能”がサジェストされるという設定だ。例えば、ユーザーが六本木にいれば、そこから会社までの経路検索が自動的に画面に表示される| 端末を近づけると、球体が開く。本来なら端末を収納し、再び球体になることもできるようだが、試作機では端末が収まりきっていないようだった |
| 揺りかごのように前後に揺れながら動く姿が愛らしい |
ライフログを記録し、学習内容に合わせ光り、音を奏でる──新コンセプト「Polaris」
写真で解説する「PLY」
写真で解説する「PRISMOID」
KDDI、iidaの新モデル「PLY」「PRISMOID」を発表――ロボット付き携帯のコンセプトもCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.