ACCESSは、同社のソフトウェアプラットフォーム「ACCESS Linux Platform v3.0」をベースに、ACCESSとELSE社が共同開発したモバイル向けプラットフォーム「ELSE INTUITION」を搭載したケータイ「ELSE」のデモ機をMobile World Congress 2010で展示した。ELSEは2009年10月22日の「ACCESS DAY 2009」でも披露されたが、ここで動作を確認できたのはメニュー周りなどに限られた。今回はアドレス帳やカレンダー、フォトアルバム、ミュージックプレーヤーなど各機能の操作性を確認できた。
ELSEの特徴は、扇状に広がるメニューをベースにしたタッチ操作。メニューが並ぶラインに沿ってなぞるとカーソルが移動し、任意の地点で指を離すと「決定」となり、次の階層へアクセスできる。したがって、カーソルを移動させたいときは、画面を触り続けている必要がある。また、メインメニューはアイコン型にも変更できる。ディスプレイはフルワイドVGA表示(480×854ピクセル)対応の3.47インチ液晶で、タッチパネルは静電容量式を採用した。
アドレス帳にもこだわり、登録した人物ごとに、やり取りした電話やメールの履歴が表示される。さらに、スケジューラに「○○さんと打ち合わせ」など人物の名前を登録した場合、このデータもアドレス帳にひも付けられ、特定の人物との予定を一元管理できる。Sony Ericsson製「Xperia X10」シリーズのTimescapeと思想が似ているが、ELSEは実用面を重視している印象を受けた。
「ELSE」のPhone機能。アドレス帳の編集や電話発信などの操作ができる
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「ELSE」のDiary機能。スケジューラやテキストメッセージなどの操作ができる
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フォトアルバムは、まずサムネイル一覧が扇状に表示された後、選択した画像が画面3分の1ほどに表示され、そのほかの画像のサムネイル一覧が下に現れる。画像をタップすると拡大表示され、画面中央に出る四角いバーの4隅をなぞると画像が拡大する。位置情報を画像に付ける「ジオタグ」にも対応しており、ジオタグごとに自動でフォルダ分けをする機能もある。
ELSEのMedia機能でフォトアルバムを操作
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ELSEのMedia機能でミュージックプレーヤーを操作
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ELSEはまず欧州と米国で発売される予定だが、発売時期は未定。ACCESS 取締役 常務執行役員 兼 最高技術責任者 兼 最高情報責任者の石黒邦宏氏によると、「ELSEは日本語や中国語をサポートしていることもあり、日本での発売も視野に入れている」という。「現在、世界の通信事業者と話を進めているが、日本の通信事業者の方にもELSEを見ていただき、いい評価をいただいている」(石黒氏)とのこと。まずは世界でELSEを発売し、そこで得た反響を生かして日本市場向けにブラッシュアップ――といったシナリオが期待される。
機種名 | ELSE |
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サイズ(幅×高さ×厚さ) | 約56.6×115.6×13ミリ |
通信方式 | W-CDMA、HSDPA、GSM、GPRS、EDGE |
対応周波数 | Quad band 850MHz、900MHz、1800MHz&1900MHz、Tri-band 850MHz、1900MHz&2100MHz |
カメラ | 500万画素(オートフォーカス、手ブレ補正、8倍デジタルズーム対応) |
内蔵メモリ | 約16Gバイト |
メインディスプレイ | 約3.47インチフルワイドVGA(480×854ピクセル)液晶、26万2000色 |
バッテリー | 1450mAh |
そのほかの機能 | Bluetooth、無線LAN、GPS、加速度センサー |
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