機能だけじゃない、スピードとUIも改善――「F-06B」で目指した“最高峰”:開発陣に聞く「F-06B」(2/3 ページ)

» 2010年07月29日 10時29分 公開
[田中聡,ITmedia]

「アークフレーム」がデザインのアクセント

―― ディスプレイの両端が左右非対称のデザインになっているのが面白いですね。

鎌田氏 このディスプレイの両端は「アークフレーム」と呼んでいます。F-09Aはラウンドフォルムで(デザインの)動きがなかったので、今回はスライドスイングを訴求できるよう、スイングを予感させるような形状を目指しました。非対称のデザインはあまり使いませんが、このアークフレームがF-06Bのいいアイコンになって、富士通らしさをアピールできたと思います。

photophoto プロダクト&サービスデザイン事業部 プロダクトデザイン部 チーフデザイナー 鎌田正一氏(写真=左)。ディスプレイの両端に、スイングを予感させる「アークフレーム」を採用した(写真=右)

―― 今回はWHITE、CYAN、BLACKの3色を採用していますが、これらの色に決めた狙いを教えてください。

鎌田氏 BLACKは定番色なので男女ともに訴求し、CYANは若い男性、WHITEは女性を狙いました。アークフレームは、BLACKとCYANには蒸着処理を施していますが、WHITEには「プリズマティックコート」という特殊な塗装を施し、光の加減で色が変化して透明感やきらきら感を出しました。

 キー面の素材も変えています。キーはシートキーを採用していますが、完全にフラットなタイプではなく、凹凸感が出るようキートップは樹脂にしています。

山本氏 F-09Aでは側面に搭載していたウィジェットとワンセグ呼び出し用のキーとサーチキー、マルチキーを、F-06Bではダイヤルキーの下に搭載しています。

久保氏 そのため、キーピッチはF-09Aよりも若干減っていますが、操作性は損なわないよう調整しています。

CPU性能を向上させカメラもサクサク

photophoto モバイルフォン事業本部 先行開発統括部 プロジェクト課長 淺原隆宏氏(写真=左)とモバイルフォン事業部 グローバル技術部 部長の井上欣也氏(写真=右)

―― カメラ機能は1920×1080ピクセルのフルHDムービー撮影に対応したことが大きなトピックです。ここまで動画機能を強化した理由を教えてください。

山本氏 コンパクトデジカメに迫る勢いで(ケータイの)カメラを進化させてきたので、次は動画機能を追求すべきだと考えました。デジカメは「さあ写真を撮るぞ」という心構えで外出しますが、ケータイは普段から持っているので、友達と飲んでいるときなど、ふとした瞬間にキレイな動画が撮れます。

―― 動画のフレームレートはいくつでしょうか。

淺原氏 フルHDサイズの場合は24、それ以外は30です。

―― 動画をケータイで見る分にはフルワイドVGAサイズで十分ですが、HDやフルHDサイズで撮った動画の視聴方法はどのように考えていますか。

山本氏 PCに動画を取り込んで視聴するというスタイルを想定しています。テレビで見るには、PCソフトでDVDに書き込み、それをDVDプレーヤーやBlu-ray Discプレーヤーで再生する必要があります。

―― 「SH-07B」のようにHDMI端子が端末にあれば、もっとスムーズに見られそうですね。

山本氏 そうですね。まずは防水を優先したということです。あと、フルHD動画は20分弱で2Gバイトほどの容量になるなど、データ量が大きいので、1枚のmicroSDでは足りなくなる恐れがあります。どこかに移動して保存させる必要があるので、PCを優先して考えました。

―― HD動画の撮影だけでもすごいと思いますが、さらにその上を行く「フルHD」に対応させたのは、何かこだわりがあったのでしょうか。

増田氏 テレビ市場を考慮すると、最初はハイビジョンサイズが多かったですが、今はフルHDサイズのテレビも普及しているので、そこも狙っていこうと考えました。

―― 静止画の13Mというサイズは、そもそも必要なのかという意見もあるかと思いますが、どんなメリットがあるとお考えですか?

淺原氏 ケータイだけで見るなら壁紙サイズでも問題ありませんが、サイズが大きいと、PCで見るときの再現性が高くなります。あとは、とりあえず大きなサイズで撮るという人もいます。

―― ズーム倍率に応じて自動でリサイズする機能があると便利そうです。

淺原氏 自動リサイズ機能はありませんが、ソフト処理によって画質劣化しないスーパーデジタルズームは用意しています。13Mなら4倍、VGAなら12.9倍のズームが可能です。手ブレ補正も同時に働いています。

―― 画素数や動画以外にカメラの性能で向上した部分はありますか。

井上氏 画素数だけでなくて、カメラは大量のデータをいかに短時間で取り込むかが重要です。F-06BはCPUの性能が上がっているので、カメラの撮影後と保存中の処理速度が向上しています。このお陰でフルHD動画も撮影できるようになりました。この高速インタフェースに対応するよう、Milbeaut Mobileエンジンも進化させています。

淺原氏 CMOSセンサーの性能が上がったことで、F-06Bは13Mサイズで1秒間に7枚の高速連写が可能になりました。これはCMOSだからできたことです。

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