KDDIが10月4日に発表したシャープ製Android端末「IS03」は、同社が満を持して放つ“1台目として利用することを想定したAndroid端末”だ。しばしばスマートフォンに対する取り組みが遅れたと指摘される同社だが、IS03はスマートフォンとして初めておサイフケータイに対応するなど、魅力的な機能をそなえた端末に仕上がっている。OSのバージョンはAndroid 2.1を採用し、時期は未定だがAndroid 2.2へのバージョンアップにも対応予定という。
スペックや機能の詳細は別記事にゆずり、本稿ではIS03のデザインにフォーカスを当てる。シャープの説明員によれば、同端末は“先進性”“高級感”“大人らしさ”のあるデザインを目指しているという。
IS03を一見して、「iPhoneに似ている」と思う読者もいるだろう。シャープの説明員によれば、このデザインはiPhoneを意識したわけではなく、コンビネーション液晶をはじめとする端末の特徴を生かすデザインを追求した結果だという。
Android端末は通常、ディスプレイの下に「戻る」や「ホーム」などの物理キーが付いていることが多いが、IS03にこうしたキーはない。替わりに、タッチ操作対応のメモリ液晶をメインディスプレイ下部に搭載し、各機能をソフトウェアキーで実現している。メモリ液晶部はメインディスプレイが消えている状態でも常時表示が可能で、端末がスリープしている時には時刻や電池残量などを表示できる。
このコンビネーション液晶の搭載により、IS03はディスプレイ面に一切物理キーがないシンプルな見た目を手に入れた。また、シンメトリーな外観を意識して、ディスプレイ面上部にある電話用のスピーカーとほぼ同じ意匠の着信LEDをディスプレイ面下部に設けたという。
カラーバリエーションはオレンジ、ホワイト、ブラックの3種類。それぞれ、ボディ表面や塗装の仕上げに違いがある。
オレンジとホワイトの2色はボディ裏面に光沢があり、ラメのような処理が加えられている。ラメの処理はオレンジとホワイトのそれぞれで種類を変えているとのことで、ホワイトはラメの効果が控えめな印象を受けた。説明員によれば、オレンジは「とがったモノを求める個性的なユーザー」を想定し、ホワイトは「男女両方をターゲットにした」という。
一方、「ユーザーの多くが男性」を想定しているブラックは、裏面がマット仕上げになっており、指紋が付きにくく、さらさらとした手触りになっている。カメラ部やボディ外周のリングパーツも同色系を採用し、ガジェット好きに好まれそうな硬派な雰囲気に仕上がっている。
高級感のあるデザインを目指したというIS03だが、日本のスマートフォン市場を席巻しているiPhoneもまた、高級感のあるデザインやスタイリッシュなUI(ユーザーインタフェース)が魅力の1つだ。筆者が普段使っている「iPhone 3GS」とIS03を並べ、細部を比較してみた。
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