スマホのカメラではトップクラス――“シンプルで高性能”な「AQUOS PHONE ZETA SH-06E」荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(3/3 ページ)

» 2013年07月01日 17時30分 公開
[荻窪圭,ITmedia]
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 おまかせオートでもうひとつ特筆すべきは「料理」。フィーチャーホンの時代からいち早く「料理自動検出」に取り組んできたシャープであるが、検出精度がますます上がったと感じる。

photophoto 右上のアイコンに注目。ちゃんと料理と認識してるのが分かる(写真=左)。料理検出で撮った料理(写真=右)
photo さすがにこれを料理と認識することはなかったけど、片手でさっと撮ったにしてはちゃんと撮れててえらい

 最後に夜の写真。

photophoto 夜景モードで撮影。1/8秒でISO320。もうちょっと感度を上げてもいいかな(写真=左)。夜に入った喫茶店で、インテリアや窓のペイントがいい感じだったので正面から撮ってみた。ISO320だけどこのクオリティなら特に文句なし(写真=右)

 とこんな感じで、基本的に「おまかせオート」にして、ときどきHDRを手動でオンオフしてやれば(音声でオンオフしてもいい)、普通にきれいな写真が撮れるカメラなのであった。

 それ以外の機能についてちょっと見ておく。撮影モードは右上の撮影モードボタンをタップする。するとずらっと分かりやすく撮影モードが並ぶので、そこから「魚眼」「ジオラマ」「パノラマ」「手鏡」などを選べる。ジオラマやパノラマのデキはもうちょっと頑張ってほしいかなというところ。

動画の「タイムプラス撮影」が面白い

 動画は静止画モードとの切り替えで使える。最近は、静止画用と動画用ボタンを並べてシームレスに切り替えられる機種が増えてきたが、SH-06Eはそちらは採用しなかったようだ。フルHD対応で3GPP形式で保存される。

 面白いのはタイムラプス撮影(微速度撮影)に対応していること。シャッター間隔を、1秒/2秒/5秒/10秒から選べる。1秒にすると、1秒ごとに撮影したものを秒30コマで再生する。こんな感じ。

三脚にセットし、微速度撮影をオンにして猫の様子を撮ってみた

 面白いけど、これをやるにはある程度長時間撮影し続けないといけないわけで、三脚なんかも欲しくなるわけで、スマホにつける機能かといわれると微妙なところではあるけれども、面白い動画を撮れます。

スマホのカメラとしてはトップクラス

 全体的に、SH-06Eが目指したのは「シンプルで高性能」といっていいかと思う。機能の数自体はそんなに多くないし、特殊撮影系も特筆すべきものはない。でも、ペット検出や料理検出、HDRといった基本的な機能はすごくしっかりしてるし、レンズも明るいし画質もいいし、何より、光学式手ブレ補正を持っているのは素晴らしい。

 ただ、いくら優秀でも、遅いシャッタースピードのとき被写体が動いてしまったらブレて写るわけで、もうちょっと早めにISO感度を上げて、シャッタースピードを早めに維持してくれてもいいのに、とは思う。シチュエーションによってISO感度が上がったり上がらなかったりするので一概にはいえないのだけれども、SH-06Eは多少ISO感度を上げても画質はあまり落ちないんだから、ガンガン上げちゃってください。

 スマホのカメラって、細かい設定をあれこれしてしっかり撮る……というより、「あっ、撮りたい」と思ったとき、さっと取り出して細かいところはカメラ任せで(つまり「おまかせオート」で)さっと撮って、きれいに写せた、ってのが一番幸せなわけで、そういう意味ではかなりよい。スマホのカメラとしてはトップグループに入るデキだ。

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