第1回 アドレス帳のデータをクラウドで一元管理――「ドコモ電話帳」キャリアサービスの使い方 ドコモ編

» 2013年08月23日 14時00分 公開
[村上万純,ITmedia]

 スマートフォンを使う上で最も大切なデータの1つである、アドレス帳。NTTドコモの「ドコモ電話帳」アプリを使えば、データをクラウドで管理でき、機種変更時のデータ移行もスムーズになる。実際に使ってみて、その使い勝手を調べてみた。

クラウドでデータ管理できる「ドコモ電話帳」アプリ

 まず、端末購入時にプリンストールされている「電話帳」アプリとドコモ電話帳アプリの違いだが、クラウドに対応しているかどうかが大きく異なる。クラウドで利用できる容量は50Mバイトまたは3000件まで。電話帳アプリにもある「名刺交換機能」や「SNS連携機能」は、ドコモ電話帳でも引き続き利用できる。またドコモ電話帳はspモードを契約したAndroid 4.0以降の端末に対応しており、それ以外では利用できない。

docomo IDとひも付けてデータを管理

 ドコモ電話帳の特徴である、クラウドサービスについて見ていこう。クラウド対応のドコモ電話帳では、docomo IDを使ってアドレス帳のデータをPCで閲覧/編集できる。また、クラウド対応機種同士なら、従来はmicroSDや赤外線通信などで行っていた機種変更時のデータ移行も簡単に行える。初めてクラウド機能を利用するときはspモードのパスワード入力が必要なので、注意しよう。

photophoto 「ドコモ電話帳」アプリ最大の特徴は、アドレス帳のデータをクラウドで管理できることだ
photophoto ドコモ電話帳のメイン画面(写真=左)。「家族」「友人」など、データをグループ分けできる機能はクラウドを利用せずとも使える(写真=右)

電話番号、メールアドレス変更を自動で通知

 アドレス帳の登録人数が増えてくると、電話番号やメールアドレスを変更した際に一人ひとりへ通知するのが煩わしく感じることがあるだろう。そんなときに便利なのが、「電話帳変更お知らせ機能」だ。各種プロフィールの変更が、アドレス帳に登録されている人たちに自動で通知される。変更した情報をいちいち送る手間が省けるのがありがたい。

 自分が友達からの通知を受け取った際は、受け取った情報を反映するかどうかを項目ごとに選択できるので、勝手に前の情報が上書きされるようなことはない。これまでのように、メールなどで変更通知を受け取り、コピー&ペーストでアドレス帳のデータを更新する手間が省けるわけだ。また、これらの通知は特定の人からのものを拒否したり、通知機能自体の利用を停止したりもできる。クラウドでのデータ管理のみを行いたい場合に便利だ。ただ、アドレス帳に登録されている人でドコモ電話帳のクラウド機能を使っているユーザーが少ないと、そこまで利便性を感じないかもしれない。

photophoto 「マイプロフィール」の「通知設定」をタップすると、「電話帳変更お知らせ機能」が使える。プロフィールを変更すると、ドコモ電話帳のクラウド利用者に変更内容が通知される(写真=右)。「フレンド通知設定」で通知をする相手を選択できる。フレンド通知を利用しているユーザーには赤い星マークが付く(写真=右)

さまざまなSNSを一括管理する場にも

 TwitterやFacebookなどのSNSと連携する機能は電話帳アプリにもあるが、SNSの投稿を友達に通知する「フレンドNEWS機能」はクラウド利用が必須になる。その場合、例えば相手がTwitterやFacebookなどSNSのアカウントを登録していなくても、自分で設定したSNSの投稿はドコモ電話帳を使っている相手に通知される。SNS上ではつながっていない複数の相手に向けて、自分の投稿を発信する場として活用できそうだ。このほか、ドコモ電話帳から友達にTwitterのDM(ダイレクトメール)やmixiのメッセージなども送信できる。登録できるSNSはTwitter、Facebook、mixi、Foursquare、はてな、GREE、Amebaの7種。

photophoto 7種のSNSと連携できる(写真=左)。SNSで投稿されている内容は「タイムライン」でリアルタイムに流れてくる(写真=右)

 クラウドとの同期はオン/オフを切り替えられるため、クラウド機能に必要性を感じない場合や、多くの個人情報を預けるのが不安だという人は利用しないという選択肢もある。クラウドをオフにすると、電話帳変更お知らせ、フレンドNEWS、マイSNSの機能は使えなくなる。ただ、今後利用するユーザーが増えてくるとその利便性も増していくだろう。

専用アプリで自分だけの名刺を作成/交換

 自分の電話番号やメールアドレスなどの個人情報を交換する際に便利なのが、クラウド不要で使える「名刺交換機能」だ。通常は赤外線通信やメールで電話番号を送信するなどして連絡先を交換するが、「名刺作成」アプリ上で作成した電子名刺を使ってデータの交換が可能だ。名刺作成アプリは、ドコモ電話帳内で名刺を作成する際にダウンロードページへ誘導される。名刺はテンプレートが15種用意され(テンプレートなしもある)、テキストは文字サイズやカラーなどを変更できる。名刺交換機能が使えるドコモユーザー同士なら、ドラッグ&ドロップの操作で簡単にデータを交換でき、名刺が増えていく楽しさもある。

photophotophotophoto 名刺作成は専用のアプリを使って行う(写真=左端、左中)。名刺交換は位置情報を利用してユーザー同士を結びつける。交換はドラッグ&ドロップの操作で可能だ(写真=右中、右端)

バックアップより、アドレス帳管理を便利にするツール

 ドコモ電話帳は、クラウドでデータを管理できるのがその特徴だ。端末本体だけでなく、PC上の専用サイトでデータの編集ができることも便利だろう。だが、端末側で削除した連絡先はクラウド側でも削除されるため、端末上にデータを残さずにクラウドのみで管理することはできない。バックアップというよりは、利便性を高めるツールとして利用した方が良いだろう。

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