第5回 持ちやすい/片手で操作しやすいスマートフォンは?――23機種を採点最新スマートフォン徹底比較(2013年夏モデル編)(2/2 ページ)

» 2013年08月30日 12時30分 公開
[田中聡,ITmedia]
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もはや珍しくなりつつある物理キー

 今回の補足(その1)として、ディスプレイ下のキーについてもチェックした。初期のAndroidスマートフォンは、ディスプレイ下に戻る/ホーム/メニューといった3〜4つの物理キーを搭載したモデルが多かったが、画面下部にオンスクリーンキーの搭載が可能になったAndroid 4.0以降は、物理キーを採用したモデルが減りつつある。今回はXperia、ARROWS、MEDIAS、AQUOS PHONE ss/Xx/esなどがオンスクリーンキーを採用している。

 凹凸のある物理キーはどうしてもデザイン上のノイズになってしまい、薄型化・小型化の観点からもオンスクリーンキーの方が都合がいい。一方で、オンスクリーンキーは画面下部を占有するため、表示領域が狭くなるというデメリットがある(写真や動画など、オンスクリーンキーを非表示にできる場合もあるが)。

photo 今やクラシックタイプともいえるURBANOの“3つの物理キー”

 今回取り上げている23機種の中で、ディスプレイ下に3つの物理キーを搭載しているのはURBANOのみ。今や物理キーを搭載するスマートフォンは珍しい存在になりつつある。ELUGA PやGALAXY S4は、ホームボタンのみ物理キーで、その左右にある戻る/メニューキーはセンサーキーとなっている。ホームボタンが物理キーである最大のメリットは、片手で簡単にスリープ状態から復帰できること。電源キーでも同様の操作はできるが、上端部に電源キーがあると片手では押しにくい。

 ちなみに、今回の機種ではGALAXY S4のみ、戻るキーが右側にある。オンスクリーンキーや後述するセンサーキーを含め、最近は戻るキーは左側にある機種がほとんどなので、違和感を覚えるかもしれない。

photophoto ELUGA P(写真=左)とGALAXY S4(写真=右)は中央のホームボタンのみ物理キーを採用している。GALAXY S4は最近の機種では珍しく、戻るキーが右側にある

 AQUOS PHONE ss/esは、オンスクリーンキーを採用しているが、ディスプレイ右下にある「クイック起動キー」を短押しか長押をすると、事前に割り当てた機能を呼び出せる。このクイック起動キーはホームボタンとしても活用できて便利だ。MEDIAS Xもオンスクリーンキーを使うが、ディスプレイ下にスリープオン/オフ用のキーを搭載しているのがユニークで、片手操作のしやすさに貢献している。

photophoto 好きな機能やショートカットを割り当てられるAQUOS PHONE ss/esの「クイック起動キー」。ホームボタンとしても活用できる(写真=左)。MEDIAS Xは、スリープオン/オフに利用できるキーを搭載(写真=右)
photo HTC J Oneには、これまで搭載していたマルチタスクキーがなくなり、不便になった

 第三の勢力(?)として注目したいのが、センサーキーを搭載したモデル。センサーキーならフラットに見せることと、オンスクリーンキーで画面の一部を占有しないことを両立できる。今回、センサーキーを採用しているのはAQUOS PHONE ZETA/si/SERIE、「Ascend D2 HW-03E」、Optimus it、「HTC J One HTL22」。ただしスリープ状態の復帰には電源キーを使う必要があるので、本体が大きくて電源キーが上にある「AQUOS PHONE ZETA SH-06E」「AQUOS PHONE SERIE SHL22」、HTC J Oneは少々不便だ。また、HTC J OneはHTCロゴを中央に配した関係で、HTC J butterflyなどにはあった、マルチタスクキーがなくなっている。「最近起動したアプリ」一覧を呼び出すにはホームキーを2回連打する必要があるほか、butterflyで採用されていた、マルチタスクキーをメニューキーとして使える設定も廃止されており、操作性を損なっているように感じる。

 らくらくスマートフォン2はホームボタン、シンプルスマホは電話、ホーム、メールを物理キーとして用意している。らくらくスマートフォン2はホームボタンのみだが、「電話」と「メール」はホーム画面の先頭に表示するよう工夫している。2機種とも電源キーは側面にあり押しやすい。またらくらくスマートフォン2のみカメラキーを側面に用意している。ホーム画面は2機種とも縦スクロール型だ。

photophoto らくらくスマートフォン2(写真=左)は1つ、シンプルスマホ(写真=右)は3つの物理キーをディスプレイ下に用意
photophoto いずれの写真も左がシンプルスマホ、右がらくらくスマートフォン2。防犯ブザーは2機種とも搭載している
photophoto キー類の説明もある。カメラキーを搭載しているのはらくらくスマートフォン2のみ
ディスプレイ下のキー
ディスプレイ下のキー
ARROWS NX F-06E オンスクリーンキー(戻る、ホーム、メニュー)
Disney Mobile on docomo F-07E オンスクリーンキー(戻る、ホーム、メニュー)
らくらくスマートフォン2(F-08E) 物理キー(ホーム)
Ascend D2 HW-03E センサーキー(戻る、ホーム、メニュー)
Optimus it L-05E センサーキー(戻る、ホーム、メニュー)
MEDIAS W N-05E オンスクリーンキー(戻る、ホーム、マルチタスク)
MEDIAS X N-06E オンスクリーンキー(戻る、ホーム、マルチタスク)+スリープオン/オフキー
ELUGA P P-03E 物理+センサーキー(戻る、ホーム、メニュー)
GALAXY S4 SC-04E 物理+センサーキー(メニュー、ホーム、戻る)
AQUOS PHONE ZETA SH-06E センサーキー(戻る、ホーム、メニュー)
AQUOS PHONE si SH-07E センサーキー(戻る、ホーム、メニュー)
Xperia A SO-04E オンスクリーンキー(戻る、ホーム、マルチタスク)
HTC J One HTL22 オンスクリーンキー(戻る、ホーム)
AQUOS PHONE SERIE SHL22 センサーキー(戻る、ホーム、メニュー)
Xperia UL SOL22 オンスクリーンキー(戻る、ホーム、マルチタスク)
URBANO L01 物理キー(戻る、ホーム、メニュー)
ARROWS A 202F オンスクリーンキー(戻る、ホーム、メニュー)
DIGNO R 202K オンスクリーンキー(戻る、ホーム、マルチタスク)
シンプルスマホ 204SH 物理キー(電話、ホーム、メール)
AQUOS PHONE ss 205SH オンスクリーンキー(戻る、ホーム、メニュー、マルチタスク)+クイック起動キー
AQUOS PHONE Xx 206SH オンスクリーンキー(戻る、ホーム、メニュー、マルチタスク)
DIGNO DUAL 2 WX10K オンスクリーンキー(戻る、ホーム、マルチタスク)
AQUOS PHONE es WX04SH オンスクリーンキー(戻る、ホーム、メニュー、マルチタスク)+クイック起動キー

片手操作に配慮したUIとは?

 補足(その2)は片手操作しやすいUIについて。DIGNO RやAQUOS PHONE ssなどの小型端末なら、そのままでも片手で操作しやすいが、5インチ前後のディスプレイを搭載したモデルは、片手では操作しにくい。そこで注目したいのが、ソフトウェアでの工夫だ。

 1ページ目で述べたとおり、片手操作に配慮したUIを採用しているのはELUGA Pだ。片手だと画面上部に指が届きにくくなるが、画面最下部から上方向にスワイプすると、画面上部が下にスライドする「ワンハンドPLUS」のお陰で操作しやすくなる。同様の機能として、ARROWS NX/Aも「スライドディスプレイ」を用意している。ARROWS NX/Aは5.2インチ/5インチとディスプレイが特に大きいので、うれしい機能だ。

photophotophoto 画面下部の矢印に触れながら上にスワイプすると、画面自体が下にスライドする「ワンハンドPLUS」(写真=左、中)。ARROWS NX/Aも画面を下にスライドさせる「スライドディスプレイ」を用意している(写真=右)

 ELUGA Pはほかに、「フィット」系のUIが片手に優しい。「フィットホーム」ではアプリトレイが画面下半分にのみ表示され、片手でアイコンをタップしやすい。あまりカタログなどでは大きくうたわれてはいないが、(フィットホームの)ホーム画面上のどの部分から下にスワイプしても通知バーを起動できるのもうれしい(真ん中や下部をスワイプしてもOK)。「フィットロック」では画面に触れた場所にロック解除やアプリ起動のショートカットが表れ、どの場所からでもロックを解除できて便利だ。「フィットキー」ではキーボードのサイズを自由に変更できる。

photophotophoto アプリトレイを片手で操作しやすい「フィットホーム」(写真=左)。画面に触れた場所にロック解除アイコンが現れる「フィットロック」(写真=中)。通知バーは画面下の方を触れても現れる(写真=右)
photophoto 「カスタムキーボード」から、キーボードのサイズを調節できる

 ELUGA P以外でも、片手で快適に文字を入力できるよう、キーボードを左右に寄せたり、サイズを自由に変更したりできる機種は増えている。ARROWS NX/A/F-07E、MEDIAS W/X、Xperia A/ULは、文字入力画面からそのままキーボードの幅と高さを指で自由に調節できる。GALAXY S4、AQUOS PHONE、Optimus itはキーボードを左右に寄せることはできるが、自由に調節したり、高さを変更したりはできない。また、文字入力画面から直接キーサイズの変更はできず、変更するには「設定」→「言語と入力」にアクセスする必要があるのも少々不便。

photophotophoto ARROWS NX/A/F-07E(写真=左)、MEDIAS W/X(写真=中)、Xperia A/UL(写真=右)は文字入力画面から、キーボードの幅と高さを自由に調節できる
photophotophoto GALAXY S4(写真=左)、AQUOS PHONE(写真=中)、Optimus it(写真=右)は、キーボードを左右に寄せることはできる

 今回の23機種の中で、日本語入力システムに唯一「FSKAREN」を採用しているAscend D2は、文字入力画面のサブメニューからキーサイズを指で自由に変更できるが、なぜか高さしか変えられない。横幅も変えられるようアップデートしてほしい。

photophotophoto Ascend D2は文字入力画面のサブメニュー→「画面設定」の「サイズ変更」からキーサイズを変更できるが、高さしか調節できない
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