「多様性を強みに注力、大企業には負けない」――CEOが明かすFitbitの今後

» 2014年04月10日 11時14分 公開
[村上万純,ITmedia]
photo 米Fitbitのジェームス・パークCEO

 米Fitbitのジェームス・パークCEOが4月8日に六本木で記者懇談会を開催。「ライフログが日本に起こす健康革命−ウェアラブル端末元年、ライフログデバイスの先駆者Fitbitが提唱する未来−」と題する講演の中で、日本でも販売している活動量計「Fitbit」シリーズの紹介や、今後の日本展開について説明した。

米国の活動量計市場では「リーダー的存在」

 パーク氏は、「ウェアラブル市場におけるデジタルフィットネスの分野は2018年には2兆円規模になる可能性を秘めている」と話し、「Fitbitがその分野においてここ数年で急成長し、リーダー的存在となっている」と自負する。米Fitbitは2007年サンフランシスコで設立し、当初は自社サイトでのオンライン販売を行っていたが、ここ数年で売上が急上昇。現在は42カ国3万5000以上の小売店で商品を展開している。

photophoto 「ウェアラブル市場におけるデジタルフィットネスの分野は2018年には2兆円規模になる」との予測(写真=左)。ここ数年で売上が急増しているFitbit(写真=右)

 Fitbitは、2013年の米国における「Tracking Service」のマーケットシェアでは77%を占めた。売上は前年比で60ポイント成長している。また同年の米国活動量計市場でも66%、GPS機能付き時計や心拍計測器なども含めたデジタルフィットネス市場では40%のシェアを占めるなど大きな存在感を放っている。米Apple StoreのHealth&Fitnessの領域でもアプリランキング1位(2013年12月)を獲得し、「ハードウェアだけでなく、ソフトウェアでもユーザーに評価されている」とパーク氏は説明する。

photo 2013年米国の活動量計市場で67%のシェアを占めるFitbit

健康意識の高い日本市場に意欲

 「健康意識の高い国である日本で非常に大きな成功を収められるはず」とパーク氏は「Fitbit Flex」の日本展開に意欲的だ。現在Fitbit Flexは、ソフトバンクモバイルが提供するスマートフォン向け健康管理サービス「SoftBank HealthCare」(月額500円、税別)のユーザー限定で展開している。6月からは家電量販店やアップルストアにも販路を広げ、同製品が店頭でも入手可能になる予定だ。また、カロリーの摂取状況がより分かりやすくなるように10万件以上ある食品データベースの日本語対応も行う。

photo 「健康への意識が高い」という日本市場を狙うFitbit

Fitbitの強みは「多様性」

 今回の懇談会では、Fitbitが提供するFitbit Flexのほか、洋服にクリップで留めて使う「Fitbit Zip」や、Zipより少し高度なディスプレイや機能を搭載したスティック型の「Fitbit One」についても紹介された。「Fitbitの強みは、多様性。機能、価格、カラーバリエーションなどが製品によって異なり、ユーザーのライフスタイルに合わせたものを提供できる」とパーク氏は話す。今後はファッションブランドのTory Burch(トリーバーチ)とコラボレーションし、ペンダントやブレスレット型など、ファッション性を重視したデザインを積極的に取り入れていくという。

photophotophoto 左から「Fitbit Zip」「Fitbit One」「Fitbit Flex」

 また、「幅広いモバイルのプラットフォームに対応している互換性」も強みとして挙がった。現時点でFitbitシリーズはAndroidとiOSを搭載した計44デバイスに対応しており、ほとんどのスマートフォンでFitbitを利用できる。また、最新版のアプリではiPhone 5sを簡易版Fitbitとして利用することも可能になっている。パーク氏はさらに、「大企業においてのウェアラブル分野は数多くある事業の1つにすぎないが、Fitbitはこの分野のみに全てを注力している」と語り、他社との違いも強調した。

photophoto AndroidとiOS端末併せて計44デバイスに対応

 度々挙がるウェアラブル端末の「壊れやすさ」について指摘された際は、「Fitbitはバンドを交換できる。他社製品はバンドが破損した際に本体全体を修理する必要がある場合がある。センサーも小型でしっかりしたものを作り込んだ」とパーク氏は説明した。

 そのほか、一部ユーザーから皮膚のかぶれに関する報告があり、販売停止となっている「Fitbit Force」については「材質が原因だということは判明している。自発的にリコールを行い、第三者機関にも調査を依頼した。売上にも影響はあったが、今後はForceで売上を盛り返していきたい」(パーク氏)と意気込みを語った。

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