F-06Eの地味ながらも技術的マイルストーンを分解して知るバラして見ずにはいられない(3/3 ページ)

» 2014年05月27日 11時47分 公開
[柏尾南壮(フォーマルハウト・テクノ・ソリューションズ),ITmedia]
前のページへ 1|2|3       

通信部門で強い日本の部材メーカーであるが

アンテナの実装状況

 富士通の強みは、自前の通信機ノウハウを持つことだ。これまで富士通製デバイスには、自社開発の通信チップを搭載することが多かった。しかし、今回はQualcommの製品を搭載している。これに伴い、ベースバンドチップや電源IC、アプリケーションプロセッサもすべてQualcomm製となった。

 これらの主要ICを死守していた日本の通信ICはついに姿を消したが、日本製も健在だ。通信部に数多く搭載しているフィルタやデュプレクサは村田製作所や太陽誘電製だ。アンテナスイッチはソニー製を使っている。

 なお、F-06Eはフルセグ放送に対応している。フルセグ受信ICは富士通製だ。騒がしい環境下での通話時に音質を補正して聞きやすくする機能を備えているが、これを実現しているのは、ヤマハのオーディオプロセッサと推定している。

 オーディオプロセッサとオーディオコーデックの役割は基本的に異なる。本機に搭載しているQualcommのオーディオコーデックは、音声や動画などに使用するファイル圧縮フォーマットを解読して視聴可能な状態に復元する機能を担うが、音声そのものをイコライザのように調整するのはオーディオプロセッサの役割だ。

 有効1630万画素のモバイルカメラで撮影した画像の処理を行うのも富士通のICだ。型番などは明らかでないが、同社の商品名「Milbeaut」に属するものと推定している。これほど画素数が増えるとアプリケーションプロセッサでは処理が追いつかない。2014年に入りモバイルカメラは遂に2000万画素の壁を越えた。富士通の画像処理ICもまだまだ現役で忙しくなりそうだ。

 F-06Eは次世代近距離無線規格(NFC)にも対応している。この機能はソニーの「CXD2235」が担当している。同時にRFID(Felica)にも対応しており、こちらは東芝製ICが受け持っている。これは、ICの捺印から型番は判別できないものの、印刷のフォントから推定している。

メイン基板のディスプレイ側(写真=左)と背面側(写真=中央)、第2基板ディスプレイ側(写真=右)に実装した水晶発振子

前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年05月15日 更新
  1. サイゼリヤは“折りたたみスマホお断り”なのか? セルフ注文画面が話題、真偽を実機で確かめた (2026年05月13日)
  2. なぜ? マクドナルド「巨大セルフ注文端末」に批判殺到の理由 UI/UXに価格表示まで……直面している課題とは (2026年05月14日)
  3. ドコモ、5G速度で首位も「一貫した品質」でなぜ最下位? auが10部門で受賞 Opensignal調査 (2026年05月14日)
  4. 大幅刷新の「iAEON」「AEON Pay」アプリは何が変わった? 使い分け方や便利な機能を解説 (2026年05月12日)
  5. KDDI松田社長「povoを楽天モバイルの副回線に」――自らアイデア例示 ローミングは26年9月で一区切り (2026年05月13日)
  6. 「駅のQRコードが読み取れない」――ネットに落胆の声 なぜ“デジタル時刻表”が裏目に? (2025年12月25日)
  7. IIJ谷脇社長、ドコモ回線問題について「キャリアとMVNOの原因切り分けが難しい」 IIJmioの値上げは予定なし (2026年05月14日)
  8. 楽天G三木谷氏「(モバイル)ユーザーに迷惑かけない」――KDDI側も理解 気になる2社ローミングの行方は (2026年05月14日)
  9. 楽天、MNO本格参入後に初の黒字化 三木谷会長「KDDIローミング終了」と「値上げ」は明言避ける (2026年05月15日)
  10. スマホ“最大規模の値上げ”はいつまで続く? 「1円スマホ」が存続危機、一方で影響を免れる中国メーカーも (2026年05月14日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2026年