IT関係の企業に勤める30代女性のBさんも、2010年からマラソンにハマり、iPhoneとNike+ アプリの組み合わせで日々の走りを記録し始めた。その後2013年秋にFitbit Zipを同僚からもらったことで、彼女のウェアラブル生活がスタートした。
徐々にFitbit Zipに飽きてきた頃にリストバンド型活動量計の「Fitbit Flex」と出会う。これにより、「1日に3000歩くらいしか歩いていないことに気付いて、歩数を増やすように通勤経路を変えたりしました」という。しかし、Fitbit Flexもバッテリー切れやカバーの故障を機に腕にはめる機会が減っていくことになる。同じようにもらい物だというランナー向けのsoma「RunONE」も長くは続かなかった。
彼女も先ほど登場したAさんと同様に、活動量や歩数などが計測できるMovesアプリで事足りることに気付き、しばらくはウェアラブルデバイスから遠ざかっていた。マラソンの熱も下がり、もっぱら基本的な健康管理のために使っていたということだ。
しかし、再度マラソン熱が浮上した際、「マラソンをするなら、やはりランに特化した専用ウェアラブルデバイスが必要だ」と感じたという。ハーフマラソンにチャレンジすることを決めた彼女は、「走る時だけ身に付けるもの」と割り切ってアディダスの「miCoach FIT SMART」を使うことにした。心拍センサーを備えており、「脂肪燃焼」「スタミナアップ」などの目的別にどれほどのペースで走ればよいのかをLEDの色でリアルタイムに教えてくれる優れものだ。文字通り自分だけのコーチとして心強い味方になってくれる。
Movesは単に移動距離を計るだけだが、「miCoachは“自分の状態”が分かるんです。心拍数が高い時はしんどいと感じている時で、時速何キロで走っていたかなど客観的なデータで分かるのが面白いですね。付け心地も良かったです」と話す。ただし、miCoachは初期設定が大変で、電話窓口で聞いてもアディダスショップに行っても設定をできるスタッフがおらず、結局自分で解決したという。
しかし今では、「一番のおすすめ」と話すNike+ FuelBandアプリに舞い戻ってきた。700〜800キロ走ってきた記録が数年にわたって蓄積されており、それをさらに積み上げていくライフログ的な楽しさの方が勝ったようだ。また、「ウェアラブルデバイスは目立つので、あまり身に付けたくない」という理由もあると話した。
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