カメラが自慢のスマートフォン6機種の画質をくどいくらいに徹底的にチェックしてしまおうという本企画。前編は屋外の建造物を中心に、夜景などを撮り比べた。
後編はHDR機能のできと、人物中心の作例を比較。今回取り上げたのは、「Xperia Z3 SO-01G」(ソニーモバイルコミュニケーションズ)、「AQUOS ZETA SH-01G」(シャープ)、「ARROWS NX F-02G」(富士通)、「GALAXY Note Edge SC-01G」(サムスン電子)、「iPhone 6 Plus」(Apple)、「Ascend Mate7」(ファーウェイ)の6モデル。
今回、基本的にフルオートで撮影してその写り具合を見ているわけだが、HDRに関しては全機種がサポートしており、非常に効果的な機能であるため、独立して評価してみることにした。
iPhone 6 PlusはHDRオン/オフ/自動の3種類から選べる。通常は「自動」になっており、その際、HDRオン/オフの2枚を同時に記録してくれるので、あとからうまく撮れている方を選べるというメリットがある。今回はHDR自動でHDRがオンになる構図を選んで撮影してみた。
HDRオンの方がハイライト部が抑えられて白飛びもない(白壁や空の雲の辺りを比較するとよく分かる)が、影になっている古民家は暗いままで、むしろHDRオフの方がよいくらい。
露出を変えて3枚撮影して合成するが、全体として「ハイライト部を抑える」方向に働きやすい。ちなみに個人的にはその傾向を抑えるために、暗いところをタップしてそこに露出を合わせて全体を明るめにしてからHDR撮影しております。ちょっとしたTips。
ARROWS NXはメニューからHDR撮影をオンにしたときに限り、HDR撮影をしてくれる。HDRオン/オフの差がほとんど出なかった。
Ascend Mate7はメニューからHDRオンを選択すると、HDR撮影ができる。
ハイライト部が抑えられて空の青が現れ、逆にシャドウ部が持ち上がって軒下もしっかり見えている。きちんとかかっているHDRである。
GALAXY Note Edgeは、HDRをオンにするとリアルタイムHDRとなる。リアルタイムで明暗2枚を同時に撮る(おそらく、半分の画素を暗めに半分の画素を明るめに撮って合成している)ため、風が強かったり被写体が動いたりしても撮れるのがいい点。逆にHDRオフ時に比べると解像感が少し落ちるが、実用レベルでは何の問題もない。HDRのオン/オフはトップ画面に項目が表示されているのでいつでもオンにできる。
HDRオン時はかなり強めにHDRがかかるため、シーンによっては不自然になることもある。ただ、個人的には常時オンにしておいても構わないのではないかと思う。
AQUOS ZETAはHDRオートとオフの2種類。今回は自動的にHDRがオートになる構図だったため、HDRオートのまま撮影したものと、オフにして撮影したものの2枚を用意した。
HDRがかかった方は空の青が残り、色味も良くなっている。ややかかり方が極端ではある。
Xperia Z3で強制的にHDRをかけるにはMモードで800万画素モード以下の画像サイズにする必要がある。2000万画素モードでは使えない。仕様としては非常にいただけない。
HDRオンのときは明らかにハイライト部は抑えられ、シャドウ部は持ち上がっているが、全体にもやっとしてやや不自然さが出ているのが気になる。
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