「名作ゲームのスマホリメイク」開発のウラ側R25スマホ情報局

» 2015年03月18日 11時22分 公開
[ITmedia]
R25スマホ情報局

 スクウェア・エニックスは2月、スマートフォン向けアプリ『ファイナルファンタジーレジェンズ 時空ノ水晶』(iOS版Android版)をリリースした。ファイナルファンタジーといえば、ゲーム史に残る一作。その新作がスマートフォンで楽しめるとなって、喜んだファンも多いことだろう。

photo (c) 1992, 2014 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SPIKE CHUNSOFT/SQUARE ENIX All Rights Reserved.

 同作以外にも、スマートフォンの処理能力が向上したことで、往年の名作ゲームがスマートフォンアプリとしてリメイクされるケースが増えている。リメイクするにあたってポイントなどはあるのだろうか? 人気ゲーム2作品について、メーカー担当者に聞いてみた。

『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』(iOS版Android版

 ドラゴンクエストシリーズの第5作『ドラゴンクエストV』。プレイステーション2やニンテンドーDSなど複数のゲーム機用にリメイクされているが、今回のアプリのベースとなったのは、ニンテンドーDS版。本作のプロデューサーであるスクウェア・エニックスの藤本則義さんにリメイクの際のポイントを聞いた。

 「スマートフォンアプリにするにあたり、最も力を入れたのは操作性。両手でプレイすることが基本のゲーム機とは異なり、片手でも簡単に操作できるよう、操作全体をシンプルに刷新し、画面にタッチする回数を減らしました」(藤本さん)

 アクションゲームやパズルゲームなどに比べ、同作はプレイ時間が長くなる。ユーザーにエンディングまでプレイしてもらうため、1回の戦闘でもらえる経験値やゴールドを多めにし、テンポよくストーリーを進められるようにしているそう。

 反対にオリジナル作から変更していない点はあるのだろうか?

 「ストーリーは一切変更していません。初めてプレイする人には重厚なストーリーを味わってもらい、コアなファンには懐かしさを感じてほしいですね」(藤本さん)

『Crazy Taxi(TM) City Rush』(iOS版Android版

 アーケードゲームとして一世風靡した後、ドリームキャストやニンテンドーゲームキューブ、プレイステーション3などに移植されたドライビングアクションゲーム『Crazy Taxi』。今作の開発を担当したセガネットワークスの野尻大介さんに話をうかがった。

 「アーケード版ではハンドルで操作していた作品を、どうやってスマートフォンに落としこむのかが最大の課題でした。結果、アクセルは自動で行い、右左折をタッチやフリックで操作することで、同作の魅力である速いテンポをスマートフォンでも味わえるようにしました」(野尻さん)

 スマートフォン版はアーケード版と違い、ステージ制を採用。このような新たな要素を追加しても、原作ファンを裏切らないか細心の注意を払って制作を進めたという。

 同シリーズでは、ロックやパンクを代表する若手アーティストの曲を採用しただけでなく、PSP版ではユーザーが自分でメモリースティックに入れた音楽を自由にBGMにできる「カスタムミュージックプレイヤー」機能を搭載している。その点、アプリではどのようにするのだろう?

 「アプリに収録している音楽のほか、iOS版に限り自身のスマートフォンに入れている音楽をBGMにしてプレイすることができます。ぜひ疾走感のある音楽でテンションを高めてプレイしてほしいですね」(野尻さん)

 懐かしのゲームのアプリ版が出たら、原作と比べてみて、どのように変化しているのかに注目するのもおもしろそう。あなたが夢中でプレイしたゲームがアプリでよみがえる日も近いかも!?(杉山大祐/ノオト)

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