NTTドコモは5月13日、都内で2015年夏の新製品と新サービスの発表会を行った。加藤薫社長によるプレゼンテーションは新端末よりもローソンとの業務提携や新サービスの説明に多くの時間を費やすもので、事業領域の拡大を強く印象づけるものだった。
今回の発表会に先駆け、ドコモは4月28日の決算発表会で新しいスローガン「いつか、あたりまえになることを。」を発表している。加藤社長は新スローガンについて、「新しいものは難しいことがある。それをユーザーに、簡単で親しみやすく、便利に使えるサービスとして提供したい。スマートイノベーションが叶えるライフスタイルが、あたりまえになるような日を目指すという思いがこもっている」と説明した。
また、さまざまなパートナーとコラボレーションすることによって新たな付加価値を生み出す「協創」に取り組むとし、「+d」というコンセプトを説明。パートナーにドコモをが持っているビジネスアセットの強みをプラスして、もっとお得で楽しく便利なものを提供していく姿勢を示した。
+dの取り組みを契機とし、ドコモポイントが「dポイント」、ドコモプレミアクラブが「dポイントクラブ」になるなど、12月1日からサービス名称は小文字dを頭に付けたものに統一。新たなサービスロゴも披露した。
サービス名称の統一に伴い、内容も大きく変わるのがdポイントとなるドコモポイントだ。改称されるだけでなく、ポイントが貯まる/使える場所も大幅に拡大する。ネットでもリアル店舗でもポイントが貯まる/使えるようになることで、「国内有数のポイントプログラムに進化する」と加藤社長はアピール。また、dポイントプログラムとなるドコモプレミアクラブは、ドコモユーザー以外も利用できるようになる。
ドコモはクレジットカードサービスの「DCMX」を展開しているが、これもリニューアルし、新たに2枚のカードを発行する。買い物の際に加盟店で提示すると1%のポイントが貯まる「dポイントカード」と、それにクレジット機能が付いた「dカード」だ。
dポイントの提供にあたり、今後は幅広くパートナー企業を募るとしているが、発表会ではサービス開始の12月から対応するローソンとの提携が明らかにされた。ローソンはiDに対応するリーザー/ライターをいち早く全店導入するなど、さまざまな業務提携をしてきたとし「1万1000のローソン店舗、5400万人以上のドコモポイント会員、1600万人以上のDCMXクレジット会員がいる、このローソンとドコモの強みをプラスし、+dの取り組みを進めて新たな価値を想像したい」と意気込みを語った。
dポイントのサービス開始に先立ち、6月1日から全国のローソンで、DCMX、DCMX(iD)、DCMX miniで決済すると3%割引となる。それに加え、DCMXとDCMX(iD)では今まで通り1%分のクレジット決済ポイントが付くので、3+1%でトータル4%お得に。
さらに12月からは、dポイントカードを合わせて提示するとdポイントも1%たまる。3+1+1%となってトータルで5%お得になる。なお、dポイント付きのクレジットカードであるdカードで決済すると、これ1枚を使うだけで5%お得となる。たまったポイントは全国のローソンで1ポイント1円で利用可能で、「Ponta」とのポイント相互交換も開始する。
現在のドコモポイントは、ドコモ内のサービスで貯まり、機種変更時などドコモの領域内でしか使えなかったが、今後は幅広くパートナー企業を募り、リアル店舗でもネットでも貯めて、利用できるようになる。ポイントは月々の携帯電話料金の支払いにも使えるようになる。
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