スマートフォンアプリの次世代クリエーターの発掘を目的としたアプリコンテスト「SPAJAM2016(スマートフォンアプリジャム2016)」の本選が、7月2日に開催された。
コンテストはハッカソン形式で行い、決められたテーマに沿って時間内にアプリを開発、発表していく。全国6地域9会場で開催された予選を勝ち抜いた9チームと、優秀賞の2チーム、予選に出場した学生チームから選ばれた1チームの計12チームが本選に出場できる。最優秀賞には「シリコンバレースペシャルツアー」が贈呈されるほか、優秀賞や審査員特別賞も用意する。なお、エキシビジョンチームとして、本選にはヨッピー氏が率いる「チームあいきゅー」も参加する。
本選は埼玉県熊谷市の「ホテル ヘリテイジ 四季の湯温泉」にて開催。なぜ温泉なのか? SPAJAMの「SPA」は「スマートフォンアプリ」であると同時に、「温泉」の「SPA」と掛けたものでもある。「温泉でハッカソン」というテーマの通り、参加者は温泉で体を休めながらアプリ開発に没頭できる。
オープニングパーティーでは、実行委員長を務めるC Channel 代表取締役の森川亮氏があいさつ。「僕は今年49歳でバブル世代。バブル世代は派手なことが好きだけど、いろいろなクリエーターが生まれて、いまだに活躍している。最近は日本全体でクリエーターが減っている気がしている。ぜひ次世代のクリエーターを目指す人を応援したい」と激励した。
ヨッピー氏が司会を務め、森川氏、審査員でトレタ 開発部 CTOの増井雄一郎氏、SPAJAM2015で最優秀賞を獲得した「VRつくり隊」のメンバー・能代和哉氏とトークセッションも実施。
森川氏は求めるクリエーターについて「エンジニアはSIerとして働く人が多くて、仕様書にないことは基本やりたくないとなってしまう。でもクリエーターは仕様書を超えて、新しい価値を作ることが仕事だと思うので、自ら面白い提案をして最後までやり切る人が活躍してくれると思う」と話した。
増井氏はハッカソンの面白さについて「エンジニアだとごく一部しか見られないけど、ハッカソンでは企画からプレゼンまで体験できる。やってみたら企画の方が向いているとか、もっといろいろなことができるんじゃないかという広がりが出る」とコメント。
能代氏は「ハッカソンでアプリを作るときは、未完成でもいいので、粗く見えず、可能性を感じさせられるものが良い」と出場者にエールを送った。
テーマの1つが「温泉」ということもあり、ヨッピー氏は「お湯と冷水に順番に何度もつかる交互浴」「最後は水風呂につかること」が自律神経に良いことを力説していた(ヨッピー氏は“銭湯神”としても知られており、詳細はこちらの記事を参照)。
その後、2016年のテーマは「音」であることが発表された。本選出場者は「音」をテーマにしたアプリを約1日で開発し、7月3日に最終プレゼンをする。
短時間でアプリを開発するのはハードルが高いため、そのヒントを得られるよう「アイデアソン」を実施。アイデアソンはキーワードからアイデアを出し合って具現化させる取り組み。まずは「音」に関連する単語を箇条書きでまとめ、その中から3つをピックアップ。前に座っている人と知恵を出し合ってアイデアを膨らませ、最終的にタイトルや内容をまとめた「アイデアスケッチ」に落とし込む。2015年に実施したものと内容は同じだ。アウトプットされたアイデアは全員の“共有財産”として公開される。
アイデアソンで出たアイデアがまとまり、16時に本選JAMがスタート。参加者はホテルの会場に集まり、アプリのテーマ決めや開発を進めていく。制限時間は「25時間」で、3日の17時に最終プレゼンを行い、審査にかけられる。
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