iPhone 7 Plusはポートレートモードの被写界深度エフェクト、P9は「ワイドアパーチャ」、Galaxy S7 edgeは「選択フォーカス」、Xperiaは別途ダウンロードしなきゃいけない機能だが「背景ぼかし」。
もう要するに全部、人物を撮るとき背景をぼかして一眼レフっぽい写りにしたいなあ……って機能だ。ぶっちゃけ。
iPhone 7 PlusとP9はデュアルカメラを使ってきれいな背景ぼかしをかけられるのがウリ。iPhone 7 Plusは背景ぼかしだけだが、P9は前景もぼかせられる。
カメラを1つしか持たないGalaxy S7 edgeとXperia XZはフォーカス位置を変えて2回撮影し、合成することで実現している(だから撮影時は慎重に)。
では比べてみよう。背景をぼかした写真を撮りたい人には興味ある結果になっているはずだ。
iPhone 7 Plusのポートレートモードは、自動的に望遠側カメラに切り替わるので、これだけ画角が違う。ずるいといえばずるいがしょうがあるまい(人物をキレイなプロポーションで撮るには広角よりやや望遠くらいがいいからね)。
ボケ具合を自分では決められない、背景はボケるけど前景はぼかしてくれないのが特徴。
でもさすがデュアルカメラだけあり、効果はすごく自然できれいである。これは常用できる。
次はXperia XZ。
残念ながら、背景だけをきれいにボケさせるのは難しく、なおかつこのモードだとフルHDサイズ(つまり200万画素の16:9)でしか撮れない。おまけ機能の域を出てないのがすごく残念。まあおまけです。
3番目はGalaxy S7 edgeの選択フォーカス。手前と背景の好きな方にフォーカスを選択できますよ、という、まあ背景ぼかしだ。
こちらも2回撮影して合成するのだが、仕上がりはけっこう頑張っている。撮影時に慎重になれば予想以上のできといっていいかも。
予想以上に背景のボケが自然で、髪の毛と背景の境界も不自然じゃない。これはなかなかだ。
最後は要注目のP9。ワイドアパーチャのウリは、撮影時や撮影後に「絞り値を変更する」(これでどのくらい大きくボケるかを決められる)、「フォーカス位置を変更する」の2つの機能。
しかもデュアルカメラの良さもあって、ボケ具合も自然だ。
ボケ具合はレンズの絞り値のシミュレーション的にF0.95(超ボケる)からF16(背景までくっきり)の間で選べるが、今回はデフォルトのF4で。
髪の毛と背景の境界にやや不自然なところもあるが、背景はけっこう大きくボケてくれた。
せっかくなので例によって4つ縮小してまとめたものを並べておきます。
サムスンの健闘が予想以上だったが、気軽に使うなら望遠カメラの画角を生かせるiPhone 7 Plus、自分でボケ具合を調整して仕上げたいならP9かなと思う。
スマホのカメラって人物をきれいに撮るには広角すぎるので、望遠カメラを積んだiPhone 7 Plusって発想が面白いと思う。
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