以前からカメラ機能に力を入れてきたHuawei(ファーウェイ)であるが、とうとうライカ(LEICA)と組んだのである。
ライカはドイツの光学機器ブランドであり、カメラの世界では超老舗で超有名で超強力なものと思えばいい。35mmフィルムカメラの土台を作った会社であり、今でも高級レンズ・カメラブランドとして元気である。どのくらい高級かというと、レンズ交換式カメラの「LEICA M」が税別で約80万円、というくらい。
そのライカのライセンスを受けたカメラを搭載したのが、今回レビューする「HUAWEI P9」である。
Huaweiの「honor6 Plus」をほうふつとさせるダブルレンズの横には、「LEICA」のロゴ。その下に書いてある「SUMMARIT(ズマリット)」は、ライカのF1.5〜2.5のレンズの名称。P9のデュアルレンズはF2.2なのでSUMMARITである、というわけだ。
ちなみに、ライカブランドのレンズを搭載したスマホはこれが初めてではない。パナソニックの「LUMIX CM1/CM10」もそうである。
ライカがどのくらい絡んでいるかはわからないし、ライカ自身がカメラモジュールを設計しているわけではない(だろう)が、少なくともライカブランドを冠するにあたってレンズや画質のチェックはしているわけで、期待してあれこれ撮ってみるわけである。
P9というと2つ並んだレンズが気になるところだけれども、とりあえずそこは置いておいて、基本性能と基本画質をチェックしよう。
カメラの起動方法はあれこれあるが、サッと立ち上げたいときはボリュームダウンキーを2度押しするといい。
起動後の画面はこんな感じ。実にシンプルでいい。基本的な操作は昨今のスマホカメラと同じ。タッチパネルでタッチオートフォーカス(AF)が可能で、それと同時に自動露出補正(AE)も行われるようになっている。シャッターボタンを長押しすれば、連写がはじまる。極めてベーシックなユーザーインタフェース(UI)だ。
では、いつも通りにガスタンクを撮影してみよう。
特に絵が「ライカっぽい」わけでもないが、しっかりと撮れている。同じ1200万画素のアウトカメラを持つ「iPhone 6s Plus」と比べてみると、P9の方がシャープでディテールの解像感が高い。
さらに、いつもの滑り台とあずまやも撮ってみよう。レンズは27mm相当で、かなりの広角なので、広い範囲の撮影に向いている。
続いてタッチAFを使った構図を。右端の花に合わせたら、ちょっと露出アンダーになってしまった。
ただ、iPhoneと同様のタッチAF&AEなので、背景に比べて白いものを撮ろうとするとそこが露出不足となってしまうのだ。その場合は「タッチAFの長押し」をしてみよう。すると、フォーカスと露出を分離できるのだ。
使い方はこんな感じ。
ナンとカレーを撮影しようとして、手前のナンにフォーカスを合わせようとタップしたら、思ったよりもちょっと暗めになってしまった。
そんなときは、フォーカスを合わせたいナンの所を長押ししてみよう。すると、露出(太陽アイコン)が出てくる。その後でカレーの部分をタップすると、カレーの部分に露出を合わせてくれる。これは便利だ。
そして撮影したのがこちらの写真。ほどよい明るさで撮れていることが分かると思う。
また、タップした後に指を上下に動かすと、露出補正を行うこともできる。補正の度合いは数値で表示されるので、カメラに詳しい人には分かりやすい。
撮影画面はシンプルなのだけれど、使い勝手はいい。
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